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「ワンピース姿が女装に見えた」 20歳で覚えた性自認への違和感 自分らしく生きるために下した決断とは

公開日:  /  更新日:

著者:古川 諭香

20歳で明確になった性自認への違和感

 自身の性自認に明確な違和感を覚えるようになったのは、20歳の頃でした。

「僕はASD(自閉スペクトラム症)という発達障害があり、人よりも発達が5歳ほど遅れていると診断されています。だから、僕にとって20歳は、ちょうど思春期にあたる時期だったのかもしれません」

 ある日、鏡に映った、ワンピースを着た自分を見たとき、女装をしているように感じ、強い違和感を覚えたのです。

 転機となったのは、22歳の頃に始めたメンズアイドルとしての活動でした。男性としてステージに立つなかで、「自分は男性だ」という思いがより強くなっていったのです。

メンズアイドル時代【写真提供:らいせもえ(lovely315pass)さん】
メンズアイドル時代【写真提供:らいせもえ(lovely315pass)さん】

 アイドル活動を辞めてからは、アルバイト先で性的指向をオープンにしました。性的マイノリティの人が多い職場だったこともあり、居心地の良さを感じていたそうです。

「性的指向をオープンにしてみて改めて実感したのは、全員に理解してもらうのは難しいということ。ただ、自分が公表したことで『実は自分も……』と打ち明けてくれる人もいたので、性的マイノリティの人は意外と身近にいるんだなと、心強く思いました」

 周囲に性的指向を明かしていくなかで、最も緊張したのが両親へのカミングアウトでした。真面目な両親に突然伝えても、すぐには理解してもらえないかもしれない。そう考え、「ジェンダーについて学べる大学に行きたい」と伝えたり、LGBTQに関するニュースを一緒に観たりしながら、数年かけて少しずつ自身の思いを伝えていきました。

アルバイトをしていた20代前半の頃【写真提供:らいせもえ(lovely315pass)さん】
アルバイトをしていた20代前半の頃【写真提供:らいせもえ(lovely315pass)さん】

「段階を踏むなかで親は察してくれたようで、カミングアウトしたときには驚かれませんでした。ただ、僕は両親へのカミングアウトは必須ではないと思っています。親もひとりの人間で、LGBTQへの考えもそれぞれだと思うから」