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「この便利さは本当に日本特有のものだった」 フランス在住の日本人が実感 追加料金を払っても届かなかった荷物に衝撃

公開日:  /  更新日:

著者:Moyo

翌日も、その翌日も「不在扱い」

 ところが、最悪なことに、次の日も、そのまた次の日も勝手に不在扱いされ、荷物を受け取ることができませんでした。何度も再配達になると、最終的に荷物が集荷所や受け取り拠点へ回され、「自分で取りに来てください」となることがあります。

 しかも、その拠点が近所にあるとは限りません。私のように田舎に住んでいると、電車や車で1時間ほどかかる場所まで赴く羽目になることも。このときのストレスといったら、半端ではありませんでした。

 仕事で急ぎのラップトップが必要だったから、エクスプレス配送を選び、自宅まで届けてもらうためのオプションもつけた──それでも、予定通り自宅で受け取ることはできませんでした。

「家にいたのに不在」は私だけではなかった

 もちろん、フランスの配送すべてでこうしたことが起こるわけではありません。ただ、配送をめぐるトラブルは、私だけが経験しているものでもないようです。

 フランス政府の消費者向けサービス「SignalConso」には、2023年、小包配送に関する2万4000件以上の通報が寄せられました。荷物の紛失や破損、予定していなかった受け取り場所への変更、配送期限が守られないといった問題が挙げられています。

 また、フランスの電子通信・郵便・新聞流通規制機関(ARCEP)が2026年2月に公表した調査では、荷物の受取人の23%が配送時に「毎回またはほぼ毎回」「ときどきまたは頻繁に」問題を経験していると回答しています。

 さらに、35%には「在宅していたにもかかわらず、不在のため荷物を渡せなかったとの通知を受けた経験」がありました。こうした数字を見ると、「家にいたのに不在扱いになった」という経験も、そこまで珍しいものではないようです。

 日本で暮らしていた頃は、日にちはもちろん、細かく時間帯を指定して荷物を受け取ることができました。当時は当たり前のサービスすぎて、そのありがたみをまったく実感していなかったのです。

 ところが、イギリス、そしてフランスに住むようになって「この便利さは、本当に日本特有のものだったのだ」と気づきました。

 追加料金を払っても、予定通り自宅に届くとは限らない。そんな経験を重ねたからこそ、指定した日に荷物がきちんと届くことが、どれほどありがたいのかを実感しています。

(Moyo)

Moyo(モヨ)

新卒採用で日本の出版社に入社するも、心身ともに疲弊し20代後半にノープランで退職。それまでの海外経験は数度の旅行程度だったが、イギリスへ語学留学ののち移住した。そのまま、あれよあれよと7年の月日が経ち、現在はフランスに在住。ライター、エディター、翻訳家、コンサルタントとして活動している。最近ようやくチーズのおいしさに少し目覚める。