仕事・人生
「心配しなくて大丈夫」と言われたけれど… 知能検査で高い数値が出た女性 医療機関でも届かなかったSOS
公開日: / 更新日:
「困っている人」の姿を決めつけない社会になってほしい
仕事ができていることや、検査で高い数値が出ていることだけで、「困っていない」と判断されないでほしい。サキさんは、自身の経験を振り返りながらそう話します。
「知能検査の点数が高く、仕事もできていても、本人が困っていると話しているなら、その困難を認め、話を聞いてほしいです」
知能検査の結果は、あくまでその人についての情報のひとつにすぎない。それよりも、当人の困り事に目を向けてほしい。サキさんは、そう訴えます。
「ある面では高い能力を持ちつつも、別の側面では治療や支援を必要とする人は、私以外にもいるはず。もし、早期から適切な支援が受けられていたら、私は二次的な精神障害を発症することがなかったかもしれません」
高い能力を持つ人は「ギフテッド」として注目されやすいものですが、だからといって困り事がないとは限りません。外から見える「できること」だけでは、その人がどのような困り事を抱えているのか判断できない――。サキさんは自身の経験を通じて、そうした現実の重みを伝えます。
「困っている人」の姿を一様に決めつけないこと。それは、目に見えにくい苦悩に気づくために大切な視点なのかもしれません。
※本文中の検査結果や診療経過などは、本人の説明と記憶に基づいています。プライバシー保護のため、個人や医療機関などが特定されないよう配慮しています。
(古川 諭香)