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サツマイモよりカロリーが高い、意外な秋の味覚とは? 食物繊維も豊富な意外な食材を栄養士が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実

秋の味覚といえば、サツマイモや栗、カボチャが挙げられます。「芋・栗・南京」として親しまれ、これらを使った季節限定スイーツを店頭で見かけることもあるでしょう。ほくほく、ねっとりとした食感や、ほどよい甘みが魅力ですが、栄養価にはどのような違いがあるのでしょうか。なかでも食物繊維が多いのは? 栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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カロリーが高いのは? 食物繊維やビタミンCも比較
秋の味覚として、よく見聞きする「芋・栗・南京」。由来には諸説ありますが、江戸時代に女性が好むものを語呂よく並べた「芝居蒟蒻芋南瓜(しばい・こんにゃく・いも・かぼちゃ)」などの言い回しがあり、「芋・栗・南京」もそこから生まれたといわれています。
栄養面でみると、サツマイモ、栗、カボチャの主な成分は、ともにエネルギー源となる炭水化物(糖質+食物繊維)です。日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の数字をもとに可食部(生)100グラムあたりで比較すると、サツマイモ(皮つき)は127キロカロリー、栗は147キロカロリー、カボチャは78キロカロリーで、栗がもっとも高くなります。
意外に思うかもしれませんが、食物繊維が最も多いのも栗です。可食部(生)100グラム当たりの食物繊維は、サツマイモ(皮つき)が2.8グラム、栗が4.2グラム、カボチャが3.5グラム。サツマイモに多く含まれているイメージがありますが、同じ量であれば、一番少ない数値になります。
また、いずれもビタミンCを比較的多く含んでいます。同様に100グラムで比較すると、サツマイモ(皮つき)が25ミリグラム、栗が33ミリグラム、カボチャが43ミリグラムです。
一般的に、果物や野菜などに含まれるビタミンCは熱に弱く、加熱調理での損失が大きいとされていますが、サツマイモと栗、カボチャに含まれるビタミンCは、熱に強く損失量が少ないのが特徴です。でんぷんに包まれているのが理由で、加熱するとでんぷんが糊化(こか)し、溶け出しにくくなるためです。
それぞれ異なる栄養面の特徴も
サツマイモ、栗、カボチャには、それぞれ異なる栄養面の特徴もあります。
サツマイモには、カリウムやビタミンEなどが含まれています。カリウムは体内の余分な塩分を排出、ビタミンEは老化防止の働きがある栄養素です。紫色の皮に多いのが、アントシアニンやクロロゲン酸といった、抗酸化作用が期待されるポリフェノールです。また皮の近くには整腸作用、便秘予防に期待できるヤラピンも含まれます。栄養を逃さず摂取するためには、皮ごと食べるのが良いでしょう。
栗からは、糖質をエネルギーに変える際に必要なビタミンB1や、赤血球の形成を助ける葉酸などのビタミンB群も摂取できます。渋皮に多いのが、ポリフェノールの一種であるタンニンです。タンニンは強力な抗酸化作用が期待される成分です。
カボチャは、βカロテンやビタミンEが豊富です。βカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。風邪やインフルエンザが気になるこれからの時期は、意識して取り入れたい成分です。脂溶性なので、油を使って調理すると吸収率が高まります。ビタミンEには抗酸化作用があり、体内の脂質を酸化から守る働きがあります。
食べすぎに注意して適量をおいしく
いずれもさまざまな栄養素や成分を摂取できる一方、炭水化物を多く含むため、食べすぎには注意が必要です。とくにダイエット中の方は、食べる量を意識しましょう。
サツマイモや栗、カボチャをおかずではなく間食として取り入れる場合は、農林水産省の「食事バランスガイド」が示す1日200キロカロリー程度を目安にすると良いでしょう。ほかのお菓子や甘い飲み物も含めて考えます。
また、スイーツとなると砂糖やバター、生クリームなどが加わり、素材そのものよりも高カロリーになります。市販品は栄養成分表示を確認し、量を決めて秋の味覚を楽しみたいですね。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾
