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「仕返しだったの?」 高熱で寝込んだ妻が夫の態度に違和感 数年前の出来事を引き合いに出されて困惑

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ

何も言わなかったからといって「気にしていなかった」とは限らない

 夫は本当に、数年前の出来事を根に持ち、優香さんに仕返しをしたのでしょうか。夫婦カウンセラーの原嶋さんは、夫の今回の行動だけで「復讐だった」と決めつける必要はないといいます。

「夫は子どもたちの世話をしながら、優香さんの食事や飲み物も用意しています。少なくとも、病気になった妻を放置していたわけではありません。子どもたちへの感染を避けたいという気持ちもあったでしょう」

 一方で、優香さんが不満を口にした際、夫が数年前の出来事を持ち出したことには気になる点も。

「当時の出来事が、夫にとってまったくなんでもないことだったとは言い切れないと思います。優香さんは『実家は近いし、夫も何も言わなかった』と考えていたようですが、夫が何も言わなかったことと、何も感じていなかったことは別です」

 優香さんには、幼い子どもたちへの感染を避けたいという思いがありました。一方の夫からすれば、自身は感染していないにもかかわらず、自宅を離れるよう求められたことになります。

「ただ、ここで『妻が悪かった』『夫が仕返しをした』と、どちらかを悪者にする必要はありません。当時は夫婦ともに余裕がなく、お互いの気持ちまで話すことができなかったのかもしれません」

 むしろ原嶋さんは、今回の出来事をきっかけに、当時の夫の気持ちを聞いてみてもいいのではないかと話します。

「『あのとき嫌だった?』と聞いてみるだけでもいいと思います。そこで初めて、夫が当時どう感じていたのかがわかるかもしれません」

 また今回、優香さんが夫の態度を寂しいと感じたことも、そのまま伝えていいそうです。

「『仕返しでしょ』と決めつけてしまうと、夫も否定するしかなくなります。それより『あの言葉を聞いて、まだ怒っているのかなと思った』『私は今回こう感じた』と、自分がどう受け止めたのかを話したほうが、お互いの気持ちを確認しやすいでしょう」

 夫婦であっても、同じ出来事を同じように受け止めているとは限りません。優香さんにとってはすでに終わったことでも、夫の中には別の記憶として残っていた可能性があります。

「これまで大きなけんかがなかった夫婦だからこそ、言わずに済ませてきたこともあるかもしれません。今回のことを『復讐されたのか』だけで終わらせず、これまで言えなかったことを話すきっかけにしてみてはいかがでしょうか」

(和栗 恵)