仕事・人生
「失敗したら家を売ってやり直せばいい」 映画の撮影予定日直前で出資が立ち消え… 新作に思い入れ増した、妻との「緊急家族会議」
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撮影まであと1か月というときに、出資者が辞退。10月2日(金)から順次公開される、映画『あなたの息子ひき出します!』は、制作を続けられるかどうかの瀬戸際に立たされました。それでも、深川栄洋監督は作品の完成を諦めませんでした。妻との「緊急家族会議」を経て、自ら制作費を工面することを決断。そこまでして、本作に込めた思いとは。深川監督に聞きました。
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出資者が辞退…夫婦で資金を工面し、制作を継続
映画『あなたの息子ひき出します!』は、深川監督が企画・脚本・監督を務めた作品です。主人公の小林典子(宮澤美保)は、小学生の息子と暮らしながら、ひきこもり状態にある人たちを支える活動をしています。
本作では、目標額600万円のクラウドファンディングも実施されました。支援者にはエンドロールへの名前掲載や、マスコミ完成披露イベントへの招待といった特典が用意されており、ファンとして楽しく応援できるものだと感じました。
しかし、クラウドファンディングの実施に至るまでには、厳しい事情があったと、深川監督は振り返ります。
「『あなたの息子ひき出します!』の企画は、とあるプロデューサーからのオファーで始まりました。キャスティングやスタッフィングが進み、撮影予定日まであと1か月というところで、出資者の方が『やっぱりこの映画にお金は出せない』と、降りてしまいました」
そんな緊急事態に、深川監督が相談した相手は、妻でした。
「途方に暮れましたが、妻と緊急家族会議を開き、僕たちが出せる金額で制作することを決めました。『失敗したら家を売ってゼロからやり直せばいいや』と思った私は借入も行いました。それでもまだ資金が足りなかったので、撮影が始まるタイミングで、クラウドファンディングを始めました。先行きが見えず孤独を感じていた時期だったので、寄せられたご支援は、心に深くしみました」
深川監督は以前、本作の脚本を書き上げたときに「この先、これ以上思いを込めて作れる映画に出合えない気がしました」と語っています。それほど思い入れのある作品を、出資者の辞退によって断念したくはなかったのでしょう。
