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「人が変わったように」家族に向ける暴言や悪態 50代間近の夫に訪れた男性更年期とは?

著者:和栗 恵

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認知の進まない男性の更年期… 正しい理解を(写真はイメージ)【写真:写真AC】
認知の進まない男性の更年期… 正しい理解を(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 働き盛りの男性をも襲う、LOH症候群(男性更年期障害)。まだまだ認知が進まず、治療に訪れる人が少ないのが現実です。ある調査によると、更年期障害の症状を感じる割合は低く、実際に専門機関を受診する男性は1割という数字も。50歳を目前にご主人がLOH症候群になり、悩まされているという40代女性に話を聞きました。もしも、あなたのご主人や知り合いのご主人が「人が変わったようになった」なら……。LOH症候群を疑ったほうがいいかもしれません。

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止まらぬ食事への文句 「俺を殺したいんだろう」「家長に粗末なものを…」

 50代間近のご主人と暮らす、原田三智さん(仮名・43歳)は、最近、悩んでいることがあるといいます。

「私と主人は職場で出会い、私が28歳の時に結婚しました。2人の娘に恵まれ、ごく普通の夫婦関係だと思っていたんです。でも、去年の秋くらいから、夫の性格がガラリと変わったんです。それまではとても温厚で、私の拙い家事にも文句を言わない優しい人だったのですが、あれこれと口を出すようになって……」

 日に日に、ご主人の口出しがひどくなっていったそうです。特に食については、声を荒らげて怒ることも。

 例えば、ご主人の好物であるから揚げやハンバーグ、カットステーキなどを食卓に並べると「俺を脂まみれにして殺したいんだろう!」。

 それならばと、塩ジャケやシシャモを焼いて出すと「俺を何だと思ってるんだ! 家長に粗末なものを出すな!」。

 さすがに面倒くさくなりつつも、せめてヘルシーな肉料理をと思い、低温調理のローストビーフを作って出すと「牛肉なんて買いやがって! 無駄遣いするなよ!」。

 こうした暴言が止むことはなく、三智さんはもちろん、2人のお嬢さんもほとほと疲弊し切っているといいます。

「年始に夫の誕生日があったので、娘と一緒にケーキを焼いたんです。私が手作りするチーズケーキをいつも『おいしい、おいしい』と言って食べてくれていたので、この時もチーズケーキを焼いたのですが、夫はケーキを見るなり『毎回毎回、同じものばっかり作りやがって!』と捨てゼリフ。それを聞いた瞬間は、娘と一緒に『え……?』って絶句しちゃいました。でも、さすがに腹が立ったので『じゃあ食べなくていいわ。ごめんなさいね、毎回毎回、同じものばっかりで』って言ったら、何かゴニョゴニョ口の中で唱えながら、ドスンとダイニングテーブルに座り、チーズケーキを半分以上平らげていました。ちょっと笑えてしまったのですが……」

 食以外のことではそこまでうるさくないご主人だそうですが、少しでも自分の思う通りにならないとイライラした態度を見せることも。

「例えば、夫婦でテレビを観ていて『お茶、もうちょっと飲む?』って話しかけただけなのに『うるさい! うちでは自由にテレビを観ることもできないのか!』って怒って家を出て行ってしまったこともありました」