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あなたの体質に合ったみそ汁は? 体調管理に役立つ「おうち薬膳」を楽しもう【薬膳の基礎3】

公開日:  /  更新日:

著者:村上 華子

みそ汁の良さは、食材の栄養素を逃さず摂取できること

○Cタイプ 血が不足している「血虚(けっきょ)」
 心と身体に栄養と潤いを与える血が足りない。貧血の傾向や肌の乾燥なども。

<おすすめの具材>
ニンジン:血を補い、胃腸の働きを整える
シメジ:気と血を補い、便通を良くする
小松菜:身体を潤し、ほてりやのぼせの解消も

【ポイント】
 血虚は消化吸収の力が低下していて、血を作るエネルギーが足りない状態。こういうタイプはお肉による補血よりも、胃腸を整えながら血を補うニンジンがおすすめです。また、血不足(=潤い不足)の乾いた肌に潤いを作る小松菜は、カルシウムやβカロテンも豊富です。

○Dタイプ 血が滞っている「お血(けつ)」
 血の流れが滞り、栄養がめぐらない状態。肩こりや肌荒れ、生理痛も起こりやすい。

<おすすめの具材>
ホウレン草:血を補う、夜盲症にも
ジャガイモ:お腹を元気にする
玉ネギ:血と気をめぐらせる

【ポイント】
 川の水が少なければ淀むように、体内に流れる血液の量が不足すれば、血も滞ります。現代人の血が滞りがちな原因1つに血の不足があると言われているので、摂取した飲食物からしっかり栄養(血)を作れるように、お腹の働きを元気にするジャガイモを組み合わせました。

○Eタイプ 潤いが不足している「陰虚(いんきょ)」
 身体の潤いが足りない。熱を冷ます力がないので、ほてりやのぼせ、便秘傾向にも。

<おすすめの具材>
豆腐:身体を潤し、余計な熱を冷ます
豚肉:身体を潤し、血と気を補う
白ゴマ:身体を潤し、加齢によるトラブルにも良い

【ポイント】
 潤い不足によるほてりや熱感、イライラには、潤いを補う食材のセットをどうぞ。陰虚タイプは、夕方以降ほてりや熱感が増すので、夕食時に食べるのが良いでしょう。豚肉の脂肪分は腸の潤滑油になり、腸粘膜の乾燥から来る便秘の解消にも効果的です。

○Fタイプ 水が滞ってる「痰湿(たんしつ)」
 水分代謝ができず、体内に過剰な水分が溜まる。身体が重く、胃腸の働きも今いち。

<おすすめの具材>
昆布だし:身体のしこりをほぐし、むくみを解消する
アサリ:血行を良くして水分代謝を促す
大根:消化を促し、気のめぐりを良くする

【ポイント】
 薬膳の視点では、アサリの身ではなく殻に薬効成分があると考えます。アサリを昆布だしでじっくりと煮込んで、殻から出るエキスを存分に活用するのがおすすめの食べ方。アサリは身体を冷やす傾向がある食材なので、冷え性の人は身体を温めるネギを加えましょう。

(村上 華子)