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「古着の裾マスク」を政府が推奨 現地記者が語る マスク不要論が根強かったイギリスの今
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やっと手に入ったのは粗悪な防塵マスク 今後は英国内に変化が?
さて、「手作りマスク」に話を戻す。これは「マスクは医療従事者やヘルスケア従事者に必要なものだから、そちらを優先するため、一般市民は自分で作って」という点と「感染防止に役立つ」という点での奨励だ。マスクをするという習慣がないために、この国ではマスクはずっと品薄で、手に入れるのにひと苦労する。
ちなみに、最近妻がマスクを見かけて買えたというのは、ドラッグストアでもスーパーでもなくDIYショップだった。ペンキを塗ったり木を切ったりする際につける防塵用のマスクのようで、素材は薄っぺらで粗悪な感じがするが、価格は5枚入りで4ポンド50ペンス。日本円にすると約600円で、1枚120円となる。
これまで英国現地メディアでも「マスク着用は不要である」という見解が多かった。「マスクをすれば安全だと考えてしまい、感染している症状があるのに外出したり、人との距離を縮めたりすることもある」とマイナス面を指摘する声もある。
今回政府が公開した「Tシャツマスク」について、英大衆紙の「ザ・サン」など、作り方を共有して報じている。今後のロックダウン緩和の1つとして提案された「手作りマスク」。果たして、これまでマスクに否定的だった英国に根付くかどうか。ソーシャルディスタンスが守れない電車内や店内では着用が望まれる。今後、英国の街の景色が変わるかもしれない。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)