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七夕の行事食でもある「そうめん」 トッピングすると良い食材を専門家が解説
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薬味の定番 ネギや大葉、ミョウガなどの特徴とは
そうめんの薬味の定番といえば、主にネギ、ショウガ、大葉、ワサビ、ミョウガなどでしょうか。香りや味を引き立てるための薬味は、少ない量であるため栄養面では期待できませんが、それぞれの特徴は次の通りです。
○ネギ
白い部分はビタミンCが多く、緑の部分はカロテン、カルシウム、ビタミンKが豊富。香り成分のアリシンはビタミンB1の吸収を助け、血行促進、疲労回復、殺菌などの働きがある
○ショウガ
生のショウガにはジンゲロール、加熱・乾燥させたものにはショウガオ-ルが多い。ジンゲロ-ルには血行を促進し身体を温める作用、殺菌効果がある
○大葉
カロテンとカルシウムが多い。防腐作用、抗酸化作用がある
○ワサビ
辛味成分のアリルイソチオシアネ-トは強い殺菌作用がある
○ミョウガ
香り成分のアルファピネンは食欲増進、消化促進、血行促進、発汗作用がある
手早く作れてのど越しの良いそうめんは、夏の暑い日や食欲が湧かない時にはぴったりです。しかし、小麦粉と塩、水を原料とするそうめんを少量の薬味とつゆで食べるのは味気ないですし、栄養的には偏った食事になってしまうので工夫が必要です。
不足しがちな栄養素を補う食材をトッピングするのがおすすめ
糖質を主成分とするそうめんは、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが不足しがち。参考までに、次のような食材をトッピングするのはいかがでしょうか。
○野菜類:ビタミン、ミネラル、食物繊維など
モロヘイヤ(カロテン、カルシウム、ムチン)、キュウリ(カリウム)、トマト(カロテン、ビタミンC)、大根(ビタミンC)
○海藻類:食物繊維、ミネラル、ビタミン
ワカメやめかぶ(食物繊維のアルギン酸、カルシウム)、モズク(食物繊維のアルギン酸やフコイダン)
○納豆:たんぱく質、ビタミンK、ビタミンB2
○キノコ類:食物繊維、ビタミン、ミネラル
○卵:食物繊維とビタミンCを除き、ほぼすべての栄養素を含んでいる
○ツナ、サバ(缶詰):たんぱく質、不飽和脂肪酸(DHA、EPA)
○肉類:たんぱく質
特に大根は糖質(でんぷん)を分解する「ジアスターゼ」という酵素も含むので、大根おろしとそうめんは相性が良いです。さまざまな食材を彩りよく載せた栄養たっぷりの「七夕そうめん」を食べて、暑い季節を乗り切りましょう。
(池田 由美)