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自粛生活で気になるぽっこりお腹 内臓脂肪の消費には「直角」よりも「110度」 正しい座り方を医師が伝授
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教えてくれた人:中村 格子
坐骨の位置を確認 膝の位置が股関節より10センチほど低いのが理想
○その1 椅子に座っている姿勢をチェック
背中を丸めた座り方をしていませんか? そうなると、体幹の前側の筋肉が縮むため、肺が圧迫されて呼吸が浅くなり、酸素が十分に運ばれなくなることから代謝が下がりやすくなるといいます。
○その2 椅子に座った時に「骨盤がまっすぐ立った」状態であるかを意識する
椅子に座ったら、両足は床に付け、両膝の間を拳1つ分開けます。両手をそれぞれの腰骨に当て、左右の坐骨(座って尻の下に手を入れたときに触れる骨)を中心にして、上体をゆらゆらと左右に揺らしていきます。坐骨が前にも後ろにも行かず垂直に体重がのった時が「骨盤がまっすぐに立った」状態です。坐骨の左右どちらかに体重が偏っていないか、頭の位置が骨盤より前にずれていないかも確認しましょう。
○その3 股関節より膝の位置が下かをチェック
良い座り方と聞いて、多くの人がイメージするのは、横から見て上体と股関節(太ももの付け根)から膝を90度に曲げて骨盤をまっすぐに立てる「直角座り」です。これも良い座り方ではありますが、体幹の筋肉が相当鍛えられていないとキープできないため、筋力が十分にない人にとっては、背中が丸まったり、逆に疲れる座り方になってしまうかもしれません。
そうならないために、膝が股関節より10センチくらい下にくるように座ると良いでしょう。つまり、横から見て上体と股関節から膝の角度が110度程度になるのが理想です。この座り方をすることで、骨盤の上にまっすぐ腰椎がのって、脊椎も正しい状態に整うので、身体に負担がかかりません。
さらに、胸郭(胸周りの骨格)がしっかりと立って動きやすくなることで呼吸が整い、体幹が自然と鍛えられてお腹が引き締まるだけでなく、基礎代謝も上がって太りにくくなることが期待されます。背中が椅子の背もたれから離れてしまう場合は、タオルやクッションで間をサポートします。
もし、自宅に椅子がなく、床に直座りしている場合は、あぐら座りが良いでしょう。おしりにクッションやヨガブロックなどを敷いて高さを出し、この場合も上体と股関節から膝の角度が110度くらいになるようにします。前後の足は時々入れ替えましょう。横座りは股関節にも背骨にも悪く、身体のゆがみの原因になるので避けましょう。
(Hint-Pot編集部)