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出産後に多い「授乳トラブル」 産後ケアのプロが教える乳首の痛みや肌荒れの対処法とは
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:米山 万里枝
母乳には、赤ちゃんの免疫を高め、成長に欠かせない栄養がたくさん含まれています。そのため多くの専門家が母乳育児を推進していますが、授乳に痛みが伴ったり、母乳がうまく出なかったりと、悩みは尽きないもの。そこで「産後ケア研究センター」を立ち上げた、東京医療保健大学 医療保健学部の米山万里枝教授に、授乳に関する悩みについて聞きしました。
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乳首が切れて痛い! 繰り返さないためにはどうすればいい?
【アドバイス】
深く含ませる・抱き方を変える
「乳首が切れて痛い」けど、母乳をあげなければいけないと悩むお母さんはたくさんいます。その多くは、含ませ方が原因のようです。
まずは授乳前に乳首をつまんでほぐしたり、胸筋が発達して胸が固い人は乳房全体を手のひらで包んで、おにぎりを握るように絞る“おにぎり絞り”と言われる方法でよくマッサージをするなど、赤ちゃんが口に含ませやすいよう柔らかくしておくことも大切です。
そして、乳頭だけでなく乳輪全体を覆いかぶせるように赤ちゃんの口に含ませ、吸わせます。しかし、授乳中どうしても「痛い!」ということも。そういった時には「我慢しない」ことも覚えておきましょう。赤ちゃんの口をすぐに離し、くわえ方を直してください。
また、部分的に乳首が切れてしまった際には、乳頭保護器を使うのも有効ですが、抱き方を変える工夫で変わることもあるようです。たて抱きは比較的に乳首が切れにくいですが、赤ちゃんが成長するほど支える際に手首に負荷がかかるため、腱鞘炎になりやすいリスクも。そこで、クッションやソファを上手にあてがい、リラックス状態で授乳できる姿勢を見つけましょう。
さらによこ抱きや、ラグビーボールのように脇に赤ちゃんを抱えるラグビー抱きなどもあります。添い寝での授乳は、乳首をくわえたまま赤ちゃんが寝てしまって乳頭が引っ張られ、切れてしまうことがあるので注意が必要です。