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上の子と下の子どちらを優先すべき? 産前にしておくべき産後うつ対策は? 産後ケアのプロが教える
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教えてくれた人:米山 万里枝
お母さんは出産という命をかけた大仕事を終えると、息つく暇もないままハードな育児がスタートします。とはいえ、産後のお母さんの身体はホルモンや血液量が急激に減少。また、見た目には分からなくても、胎盤がはがれた後の子宮壁は大きく損傷しており、その状態で早く子宮を収縮させるなど、心身ともに退行性及び進行性の現象が起きています。そこで心配なのが、産後うつ。産前からできる対策や、早期発見する方法はあるのでしょうか。東京医療保健大学 医療保健学部の米山万里枝教授に、産後のメンタル面のケアについて聞きました。
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産後うつにならないために産前からできることはある?
【アドバイス】
分からないことがいっぱいなのは「普通で当たり前」と考えて
産後すぐはマタニティブルーに襲われるなど、気分が落ち込みがちに。そんな中、初めてのことばかりの育児に取り組むのは、とても大変なことです。分からないことがあるのは「普通のことで、当たり前」と思ってください。
また、産後早期の母親最大の悩みは「新生児の泣き声」です。
赤ちゃんの泣き声は、生物学的に基礎付けられたコミュニケーション行動。空腹や苦痛といった欲求や情緒を伝達する機能を持ち、遠くからでも親を呼び寄せて養育行動を喚起する信号の働きをします。さらに、泣くことは親と子の相互作用を発達させる基盤でもあります。赤ちゃんの泣き声の意味も事前に理解しておきましょう。
産後のお母さんを支える窓口はたくさんあるので、妊娠中に調べておいたり、気軽に気持ちを口にできる相談相手を見つけたりしておくことも大切です。