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渡し箸、ちぎり箸、逆さ箸… いくつ答えられますか? やってはいけない10の「お箸使い」をおさらい【大人の家庭科2】
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8月4日は語呂合わせから「箸の日」としても知られています。毎日使うものだからこそ、今さら人には聞きにくいけれど、見直しておきたい「お箸の作法」。もちろん、食事はおいしく楽しくが一番ですが、大人の常識として冠婚葬祭など人前で食事をする時に知らないと、やっぱりちょっと恥ずかしい……。「大人の家庭科」第2回は、お箸の使い方でタブーとされている主なものをおさらいしましょう。お箸のマナーについて、家庭科教員の池田由美さんが解説します。
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マナー違反な箸さばきはさまざま 10個のNGな使用法とは
日本の食文化に欠かせないお箸。マナー違反なお箸の使い方は「嫌い箸」「禁じ箸」「忌み箸(いみばし)」などとも呼ばれます。次の10の嫌い箸の意味、スラスラと答えられますか?
○渡し箸
食器の上に箸を渡して置くことを言います。家で食事する機会が多い今、つい、やっていませんか? 「食事はもういらない」という意味を持つため、箸を休ませる時は、茶碗などに箸を渡すようにして置かず、箸置きの上に置くのがマナーです。ちなみに、皿の端に箸先をかけて置くのは問題ありません。
○刺し箸
箸で食べ物を突き刺すのも「嫌い箸」の1つ。火の通り具合を疑っているように見えるため、料理の作り手に失礼とも言われています。
○挟み(拾い)箸、箸渡し
箸で挟み上げた料理を別の箸で取るなど、箸と箸で食べ物を受け渡すこと。本来、遺骨を納める際に行う方法を指すため、箸と箸で食べ物のやり取りをするのはタブーとされています。
○寄せ箸
箸を使って食器を手元に引き寄せる所作。食べ物を口に運ぶ以外のことに使うのは、箸に失礼です。
○叩き箸
人を呼ぼうとして、箸で食器やテーブルを叩いて音を出して合図すること。昔から「茶碗を叩くと餓鬼が来る」との言い伝えもあります。
○探り箸
汁物の中や鍋物などを箸でかき回し、自分の好きな具材を探すなどの所作。
○ねぶり箸
箸の先をなめたり、口にくわえたりすること。一緒に食事をしている相手を不快な気分にさせることもあります。
○立て箸
ご飯に箸を突き立てることです。葬儀等で仏様にご飯をお供えする時に行うため、忌み嫌われます。
○逆さ箸
箸を逆さにして、持ち手側で料理を取ることです。大皿料理を取り分ける際に、取り箸がないとついやってしまいがちですが、作法としては逆さにして取らないものとされています。
○ちぎり箸
箸を1本ずつ両手で持ち、料理をちぎるようにすることです。