仕事・人生
志村けんさんの死に後押しされて 加藤綾菜さん「加トちゃんの良き妻に」 いつかではなく今、本気で介護を学ぶ理由
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夫の喜寿、志村さんの死 新たな決意を固める
夫の加藤茶さんは今年3月1日、77歳の喜寿に、ある日、こんな漠然とした不安を抱えたそうです。
「今はまだ元気だけど、これから先はどうなるんだろう?」
愛する夫のためにできることは何か。いつか来る未来のために何をするべきか。そこで考えたのが「介護」への知識を得ることでした。
学校に通い、忙しい仕事の合間を縫ってテキストを読み込み、3月中旬に「介護職員初任者研修」(旧ホームヘルパー2級)の資格試験に合格。こうした綾菜さんのひたむきな姿勢と献身的な愛が話題となりました。最近では「未来のお手本にしたい!」「こんな素敵な夫婦になりたい!」と、若い女性たちが綾菜さんのSNSをチェックするなど支持を得ています。
「実のところ、初任者研修の資格を取ったことで、自分的には結構満足していたんです。ある程度介護に関する知識を身に付けることができたので、これで、いつか加トちゃんの介護が必要になった時、私がお手伝いをしてあげることができる! って」
そんな中、悲しい出来事があり、綾菜さんはさらに新たな決意を固めます。
「でもそのすぐ後に、志村けんさんの訃報があって……。“ずっと元気でいてくれる”と思っていたけれど、人はいつ何が起こるか分からないものなんだって。お元気だった志村さんが亡くなったことをきっかけに、より考えさせられたというか……」
志村けんさんが亡くなったことに後押しされて、もう1段階上の資格となる「介護福祉士実務者研修」への挑戦を決意。「介護」について、とことん知識を深める覚悟を決めたといいます。現在、コロナ禍により資格取得のための実地研修の計画がとん挫していますが、テキストで学びを続ける日々を送っているそうです。
「とにかく、自分はもっと知識を深めたい、加トちゃんに何かあった時どんなことにも対応できる自分になりたい、医療的なケアについての知識も付けたいと。その時になって後悔するくらいなら、今できることをやっておいた方がいいですものね!」
ある日突然始まる家族の介護について、ふと頭をよぎることはあっても、まさか、まだ大丈夫とつい先送りにすることもあるでしょう。綾菜さんは「いつか」ではなく「今」、自分にできる何かを始め、着々とステップアップを果たしています。その決意は揺るがない。愛情あふれる未来の夫婦の形に向かって。
(和栗 恵)
満員御礼! 加藤綾菜さんトークイベント「みんなで話そう 明るい介護」
たくさんの方にご応募いただきありがとうございました。
定員に達したため、申し込みを締め切りとさせていただきました。