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テレワークでサボってる? 疑惑に怯えるのは20代が最多 常にビデオ会議の接続義務も
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仕事しているかの基準は「やるべきことをきっちりこなす」
しかし、多少のサボりはリアル出勤時でもよくある状況。どこまでを“本格的なサボり”とするかは微妙ですが、勤務時間中いつも身がまえて集中していると、身体に悪い影響が出かねません。
そこで「テレワーク」「オフィス環境」「働く場所は関係ない」の選択肢で「どちらの環境(働く場所)でよりサボってしまいますか?」と尋ねたところ、世代別のトップ回答は20代と30代が「テレワーク(66.5%・50.8%)」、40代と50代は「働く場所は関係ない(51.4%・48.5%)」に。「オフィス環境」の回答は全世代で10%未満でした。
やはり、年代が上がるにつれて仕事に対する姿勢は厳しさを増すようです。ここにも、役職などに起因する責任の大きさや抱えている仕事量が影響していると考えられます。とはいえ、自身の若い頃を振り返れば、「自分だったらサボるよね」と思ってしまうかも? 若手がテレワークでもやりがいや充足感を得られるよう、少し配慮してみることは得策かもしれませんね。
では、仕事をしているかの判断基準は、どこに置かれているのでしょうか? 「労働時間で判断:規定時間働いているかどうか」「プロセスで判断:その日実行すべきタスクを実行しているかどうか」「成果で判断:期待される成果を創出しているかどうか」の中から最も近いものを選ぶ設問では、トップが「プロセスで判断(46.3%)」となりました。
一方で最下位は「労働時間で判断(8.5%)」。この設問に関して、世代や職種で回答に差はなかったそうです。「やるべきことをきっちりこなしていれば、労働時間は関係ない」という認識は共通しているようです。
業務連絡にも「不要不急」が存在 ツール利用の難しさ
プロセスやタスク管理、連絡には、さまざまな業務ツールが存在しています。テレワークの導入で本格的に使い始めた企業も多いことでしょう。これらツールがサボりの抑制に効果があるかを尋ねる設問では、「効果があると思う(12.3%)」と「ある程度効果があると思う(57.1%)」が合わせて計69.4%となりました。業務ツールに関する具体的なエピソードとしては、以下が寄せられています。
「始業と終業時にはコミュニケーションツールで連絡し合う。始業時にはその日の業務内容を簡単に報告。終業時には翌日の稼働予定を予告し合う」(40歳~44歳:ディレクター・マネージャー)
「ガントチャートなどによる作業の見える化」(40歳~44歳:マーケター・プランナー)
「チャットツールとプロジェクト管理ツールの連携」(30歳~34歳:カスタマーサポート)
複数の案件をチームで、またはチームで共通の案件を取り扱う際の情報共有手段として、ツールは有効のようです。作業過程や最新状況が見えていると、メンバーが自主的に次の動きを判断することができます。しかしながら、ツールは万能とは言いがたいエピソードも。
「チャットツールでの日報投稿。途中でうっとうしくなってミュートしてしまった」(30歳~34歳:システムエンジニア(プログラマーを含む))
「指示内容が明確でないと動けないメンバーに対して、プロジェクト指示が明確に提示できない案件をタスク化した場合、著しく進捗が遅れてしまう」(35歳~39歳:ディレクター・マネージャー)
「不要不急」はすっかりおなじみの言葉ですが、業務上の報告にも存在するといえます。また、チャットツールの場合は分かりにくい言葉や言い回し、遠回しな表現を使うと伝わらないことも。かといって、ストレートに要件のみでは冷たい印象も与えかねず、難しいところですよね。
「『常にビデオ会議の接続義務』わたしは別にサボらないので、一部のサボる人のために全員に導入させられて不快に思っている……(現在進行形)」(30歳~34歳・その他エンジニア)
さらに、テレワーク開始後から議論を呼んでいる「監視ツール」の存在。そのものを導入しないまでも、業務ツールを「監視ツール」化してしまうケースもあるようです。テレワーク中の監視は賛否両論となっていますが、やはりすべての根本は企業と従業員の信頼関係。上手なコミュニケーションと相互理解、配慮こそ、テレワークを成功させる秘訣であることは間違いないといえるでしょう。
(Hint-Pot編集部)