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ドラマ「ザ・クラウン」にもっとハマる俳優ガイド<シーズン3~5> 演技派揃いのキャストはまさにロイヤル!
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ダイアナ妃がついに登場! そっくりぶりが話題にも
シーズン3&4の見どころといえば、何といってもチャールズ皇太子とスペンサー伯爵家の令嬢・ダイアナ、そしてカミラ・シャンドの登場だろう。メインキャラクターが年を重ねたため、期待の若手たちはこちらにキャスティングされている。
ダイアナとカミラ、そして両親……内気な皇太子の苦悩と葛藤
【チャールズ皇太子:ジョシュ・オコナー(英)】
将来の国王として育てられたが、生来の内気さが消えないチャールズ皇太子。常にどこか物言いたげな様子を、表情はもちろん「まさに皇太子」な仕草からも見事に匂わせているのは、1990年の生まれのジョシュ・オコナーだ。大きな注目を集めたきっかけは、英ヨークシャーを舞台にした男性同士のラブストーリー『ゴッズ・オウン・カントリー』(2017)。自然にあふれた土地で深い孤独を抱えながら、移民の季節労働者に恋心を抱く牧場の息子という役柄を体当たりで演じ、英国インディペンデント映画賞などの最優秀主演男優賞に輝いている。
彗星のごとく誕生した美しきプリンセス、だが幸せの時は短く
【ダイアナ妃:エマ・コリン(英)】
ロイヤルファンならもはや説明不要のダイアナ妃。若さがまぶしすぎるダイアナ・スペンサー時代からを演じている。1995年生まれのエマ・コリンは、本作が初の大舞台となった新人だ。ドラマでは先に『バットマン』シリーズでおなじみの執事、アルフレッド・ペニーワースの初期を描く米EPIXのドラマ『Pennyworth』(2019)に出演し、アルフレッドに恋をする役で注目を集めていた。
時折見せる不敵な表情、その心中やいかに?
【カミラ・シャンド:エメラルド・フェンネル(英)】
皇太子やダイアナ妃と比較すると、その落ち着きが際立つカミラ・シャンド。かと思いきや、ダイアナを食事に誘い、皇太子の素顔を披露するなど好戦的な一面も。意図が見えるようで見えない“大人の女”的イメージを巧みに表現したのは、1985年生まれのエメラルド・フェンネルだ。俳優以外にも監督・脚本で才能を発揮しており、ミステリアスな女性暗殺者と女性捜査官が登場するBBC米のヒットドラマ『キリング・イヴ』では、シーズン2の脚本とエグゼクティブ・プロデューサーを務めている。
激シブ&そっくり! 心を鷲掴みにされる熟練俳優たち
脇を固めるおなじみのメンバーも、年代が進んだためキャストは交代。ただし、ウィンストン・チャーチルはジョン・リスゴーが続投した。また、新規参入キャストでの必見は、エリザベス女王に匹敵する「強さ」を持つ伝説的女性首相だ。
死の寸前まで抱き続けた王室への思い
【ウィンザー公爵(エドワード8世):デレク・ジャコビ(英)】
まだまだ王室への未練が残る老年期のウィンザー公爵。病魔に襲われ、残された時間で何を思うのか? 演じたデレク・ジャコビは1938年生まれ。シェイクスピア作品など主に舞台で活躍し、ローレンス・オリヴィエ賞などを複数回受賞している。妻のウォリス・シンプソン役はチャールズ・チャップリンの長女、ジェラルディン・チャップリンが演じており、2人が作り出す独特の“世界”にもぜひ注目を。
映画では『愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像』(1998)でのフランシス・ベイコン役を演じ、ボンド俳優としておなじみダニエル・クレイグが愛人役を演じたことでも話題になった。近年も『英国王のスピーチ』(2010)や『オリエント急行殺人事件』(2017)など多数の作品で脇を固めている。また、06年に同性婚を発表したお相手はシーズン1で少し出演したノーマン・ハートネル役のリチャード・クリフォード。
殿下の良き理解者が巻き込まれる悲劇の事件とは?
【ルイス・マウントバッテン:チャールズ・ダンス(英)】
フィリップ殿下の叔父であるルイス・マウントバッテン。シーズン1と2では気さくな面も表現されていたが、老年期のシーズン3では凛々しい軍服&スーツ姿で一部のイケオジファンを夢中にした。演じたチャールズ・ダンスは、近年ならドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のタイウィン・ラニスター役や『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(2014)のアラステア・デニストン役などでおなじみ。ファンは公開が延期されている『キングスマン:ファースト・エージェント』をお待ちあれ。
英国初の女性首相として“難破寸前”の国に大ナタを振るう
【マーガレット・サッチャー:ジリアン・アンダーソン(米)】
シーズン4で女王に匹敵するほど絶大な存在感を放った女性といえば、英国初の女性首相マーガレット・サッチャー。演じたのは英国系米女優のジリアン・アンダーソンだ。海外ドラマファンにとっては『X-ファイル』シリーズのダナ・キャサリン・スカリー役、近年ではマッツ・ミケルセンがハンニバル・レクターを演じたドラマ『ハンニバル』のベデリア・デュ・モーリア役でおなじみの顔だろう。
実はドラマや映画の他に、舞台でも着実にキャリアを重ねており、受賞歴もあり。その演技力を生かして、サッチャー役では表情や仕草、声、そしてイントネーションを巧みにコピーした。動画サイトで実際のサッチャー元首相を見てみれば、そのそっくりぶりが分かるだろう。だがそれでも“人間・サッチャー”を見事に表現した演技は「さすが!」の一言。