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仕事・人生

加トちゃん妻・綾菜さん「私がそばにいなかったらどうなっていたのか」 取得資格を生かした食事作り

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

「生活習慣病予防アドバイザー」の資格は夫婦の生活を見直すため

 一番最近に取得した「生活習慣病予防アドバイザー」の資格は、加トちゃんと私、夫婦の生活を見直すためですね。加トちゃんは私と結婚する以前の2008年に、大動脈解離の手術を受けているんです。それなのになかなか食生活を改善せず……。

 でも、私と結婚して栄養バランスを考えた食事をするようになり、200くらいあった血圧が134くらいまで落ちました。それでも、地方公演に行くとすぐに血圧が上がってしまって……。そういう面で悩んでいたので、生活習慣について勉強するために、この資格を取得しようと思ったんです。

 血圧に関しては、圧倒的に塩分が関係しているようです。これまでも、料理教室に行って減塩食について学んだつもりでいたのですが、今回の資格取得に向けて学び直した結果、思い込みや勘違いがあったことに気付きました。

 介護食アドバイザーと共通する部分ではあるのですが、野菜の切り方がとても大切なんです。例えばスープ。味を薄くする分、食べやすいように、味がしみ込みやすいようにと野菜を小さく切っていたのですが、これが間違いだったと知りました。

 野菜は大きくカットし、表面だけに塩気を付けた方が、塩分を控えつつ、おいしくいただくことができるんですよ。また、ちりめんじゃこや梅干しといった食材を使うことで、塩分を減らしてもおいしくいただけることを知りました。

「もし加トちゃんが今1人で、私がそばにいなかったらどうなってたんだろう」

 加トちゃんのように血管がもろい人は、植物性タンパク質と動物性タンパク質を一緒に摂った方がいいなんてことも、学ばなければ分からずにいたことばかり。こうして学んだことを、今まさに、食事作りに役立てています。

 その努力が実ってか、「好きな食べ物ある?」って聞いたら、最近「魚」って答えてくれました。結婚前までは「肉、肉、肉」で、お肉が大好きだったのに。魚は骨があるのが嫌いみたいで、加トちゃんに出す際は骨をすべて取らなきゃならないんです。骨が少ない魚を選んだり、あらかじめ骨が取られているものを選んだりといった苦労はありますが……でも、魚を好んで食べてくれるようになって、本当に良かったです。

 コロナ禍になってから、もし加トちゃんが今1人で、私がそばにいなかったらどうなってたんだろうって思うことがあります。ゾッとしますね。本当に出会えて良かったと思うんです。

 せっかく得た知識ですから、早くボランティアに参加して生かしたいですが、こうした状況なのでなかなか難しいのが現状です。本当は夏にボランティアをした後も継続していこうという話でした。早くまた参加したいですね。

(和栗 恵)