どうぶつ
生まれつき片方が腎不全の元保護ねこ 愛にあふれた13年間を物語る表情が話題に
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投薬や食事、排泄も毎日記録 8年間の闘病生活
そんな愛され上手なおうじろうくんとの出逢いは、テツさんの自宅近くの道路上でした。
「当時のおうじろうは、推定生後3か月。ガリガリに痩せ、汚れた状態で車の往来が激しい道路のど真ん中に転がっていたんです。『これは危ない』と思い、呼んでみたり、その場から移動させようとしてみたり……。いろいろと試みましたが動かず。付近に親ねこもいなかったため、姉がカーディガンに包んで家へ連れ帰りました」
すぐに動物病院へ連れていったところ、医師からは「体が弱いので、長生きはできないかもしれない」と言い渡されたそう。そんな医師の見立てに反して、おうじろくんはすくすくと成長しました。
しかし、おうじろうくんが5歳の頃、生まれつき片方の腎臓が機能していないことが判明。病院へ連れていったところ、偶然分かりました。すぐに治療が開始され、処方された薬を与え、食事は腎臓に優しいフードに切り替えました。
また、食べ物だけでなく、トイレの時間と排泄物の量やサイズ、飲んだ水の量などを正確に測ってノートに記載。おうじろうくんの少しの変化も見逃さないように気を配りました。献身的なケアの甲斐もあって、病気の発覚から8年もの間、おうじろうくんは毎日元気に走り回っていたといいます。
大好きなお母さんの抱っこ うっとりした表情に思わず笑みがこぼれる
ところが、その日は突然やってきました。今月27日の朝のこと、おうじろうくんは前触れもなく息を引き取りました。定期健診の結果にも問題なく、前夜までいつも通り、大好きなテツさんやお母さんにスリスリして過ごしていました。医師によると、心臓発作が原因の可能性が高いようでした。
テツさんは、おうじろうくんとの日常をずっと綴っていたツイッターでも、そのことを報告。すると、たくさんの悲しみやお悔やみの声が寄せられました。投稿をさかのぼると、亡くなる直前まで、おうじろうくんは毎日幸せな表情を浮かべています。
中でも、大好きなお母さんに抱っこされ、うっとりとした表情を浮かべている姿には、特に大きな反響がありました。こうしてお母さんに甘えるおうじろうくんの姿を見ていると、テツさんは自然と笑みがこぼれてしまっていたそう。心から信頼し、13年間大切にされてきたことが伝わってくる一枚です。
家族の愛情を一身に受け、慈しまれてきたおうじろうくん。きっと最期の瞬間まで幸せいっぱいだったことでしょう。今も空の上から、「動物を守る国会議員」になりたいという、テツさんの夢が叶うよう応援を続けてくれているに違いありません。
取材協力:おうじろう&テツの日常(@Ojiro_and_Tetsu)さん
(Hint-Pot編集部)