離婚から数か月後に元義母から驚きの連絡が…

　離婚直後はさすがに落ち込んだ様子の英里佳さんでしたが、史香さんが遊びに連れ出したり、仕事で忙しくしたりしているうちに、以前のような明るい性格に戻っていったそうです。しかし、離婚から半年ほど経った頃、英里佳さんの元に元義母から電話が掛かってきました。

「その後すぐに英里佳から電話の内容を聞いたのですが、『何それ？』と言いたくなるものでした。どうやら、元ご主人はすぐに再婚しようとしたらしいのですが、不倫と略奪だったことが相手方の家族にバレて、猛反対を受けたそうなんですよ」

　明るい未来が待っている！　と思っていた元夫も、社内不倫が上司に伝わってしまい閑職へ。そして不倫相手も、他社員の冷たい視線に耐えられず休職。英里佳さんとの離婚からわずか３か月足らずで、2人の関係は終わってしまったそうです。

「だから元義母さんからの電話は……『息子が鬱っぽくなったのはあなたと離婚したせいなんだから、何とかしろ！』っていう内容だったらしいんですよ」

　厚顔無恥にもほどがある！　そう憤った史香さんでしたが、英里佳さんは「ったく、しょうがないよねぇ～」と笑うばかり。しかも、その電話を機に元夫と月2～3回の頻度で会っては愚痴を聞き、慰め始めたというのです。

「さすがに私も呆れて、『あんな目に合わされたのに!?』と怒ってしまいました。それでも英里佳はただひたすらニコニコ。その時に思い出したんです。『彼女がこうやって笑っている時は何かを企んでいる時だった！』って……」

離婚から2年で衝撃の終焉　元夫の信じられない行動とは

　その後も別れたご主人と連絡をとり、支え続けたという英里佳さん。その甲斐があってか元夫は次第に元気を取り戻していき、元義母は英里佳さんに泣きながら感謝の電話を掛けてきたといいます。

　そうこうして離婚から２年ほどが経ったある日、久々に元夫と会うために出掛けた英里佳さんの前には、スーツを着て大きなバラの花束を抱えた元夫の姿が。

「元ご主人は英里佳に向かって『英里佳が俺のことをいかに愛してくれているかようやく分かった。今度こそ大切にする。だから、俺ともう一度結婚してほしい！』とプロポーズをしてきたそうです。でも、英里佳は笑顔で『無理！』と一言。それもそのはず。彼女はその半年前に、仕事で知り合った実業家のイケメン男性と再婚していたんですから」

　花束を手に茫然とする元夫を残し、その場をサッサと立ち去った英里佳さん。

「思ったより長くかかったけど、きっちり復讐できてスッキリした」

　その時の話を史香さんに話しながら、そんな本音をポロリと漏らしたといいます。

　不倫した元夫を完膚なきまでに叩き潰した、英里佳さんの復讐劇。人を傷つけたら、その代償はいつか自分に返って来るということなのかもしれません。一度壊れた関係は後悔しても取り戻せません。不倫の恋を始める前にもう一度よく考えていただきたいものです。

（和栗 恵）