どうぶつ
側溝から一晩中助けを呼んでいた子ねこ 一時預かりのつもりが家族全員メロメロに
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子ねこがやってきて娘が大喜び! ねこは飼えないと言っていた母の様子にも変化が
保護した子ねこは、側溝で一晩中鳴いていた割には、ニャーニャーと元気良く鳴いており、ひとまず安心したそう。同僚がその足で動物病院へ連れて行き、そこで生後1か月ほどであること、そして健康上の問題はないと診断されました。
飼い主さんが子ねこを家に連れて帰ると、待ちかまえていた娘さんは「名前を付けないとね!」とうきうきしていたそう。そして、毛色がとろろイモのようだったことから、現在の名前を付けました。
「娘は以前から動物を飼いたいと言っていたのですが、家庭環境上難しく我慢をさせていたので、初めて身近で見て触れる小さな命に目を輝かせていました。『あくまで一時預かりだからね』と言い聞かせていたのですが、私も娘もモゾモゾと動く小さな命に夢中でした」
家主である飼い主さんのお母さんには、連れ帰った時点ではとりあえず黙っていたそう。ところが浮かれた雰囲気が伝わったのか、何と1日でばれてしまい……。
「『里親が決まるまでの間だけだから玄関で世話をさせて』と伝えると、興味なさそうにしていました。それなのに母は、次の日から毎日我が家に通うようになりました」
こうして無事に小さな命を救うことができた飼い主さん。泥だらけのトロちゃんをお風呂に入れ、ノミもきれいに取り除きました。トロちゃんはトイレもすぐに覚えるほど賢く、ごはんは少々下手ながらもモリモリと食べ、一生懸命生きようとしていました。
「これからもずっと幸せ」 幸福を運んできてくれたトロちゃん
トロちゃんを預かって1週間が経った頃、「そろそろ里親を探さなくては……名残惜しいな」と思いながら、飼い主さんは里親募集用のアプリをインストールしました。その日のこと、お母さんから驚きの発言が。何とトロちゃんと遊びながら「もうこの子をリビングに移したら?」と、突然言い出したそう。
「え? それってここで飼ってもいいの?」
飼い主さんが驚いて聞いたところ、お母さんは否定も肯定もしませんでした。そこで「うちの子にしちゃうよ!」と告げ、それまで玄関でお世話をしていたトロちゃんをリビングへ連れていき、その日から家族の一員になりました。
トロちゃんが家に来てからというもの、70代のお母さんは以前にも増して元気になり、ほぼ毎日のようにやってきてトロちゃんと遊んで帰るように。そして、携帯電話の待ち受け画面も、孫の写真からトロちゃんに変えるほどの溺愛ぶり。
最初は素っ気なかったお母さんの心さえも溶かしてしまうトロちゃん。何とあまりの愛らしさに、水道修理へやって来た強面のお兄さんもメロメロになってしまうほど。作業中にクンクンと匂いを嗅ぎにいくなど、元野良ねことは思えないほど、初対面の人にも人懐っこさ全開です。
一人っ子の娘さんもトロちゃんが来たことで、きょうだいができたように喜んでいるそう。そして飼い主さん自身も、「帰宅すればうちにはねこがいる」と、仕事に張り合いが出たのだとか。3人ともトロちゃんがやってきたおかげで、毎日とても幸せになりました。
「これからもずっと幸せだと思います」と胸を張る飼い主さん。まるで招きねこのように、飼い主さん一家の元へと幸せを運んできてくれたトロちゃん。これからも元気に長生きしてくださいね。
(Hint-Pot編集部)