花粉症と新型コロナ感染症の症状　異なる部分は？

　花粉症による症状のいくつかは、新型コロナ感染症の症状と似ています。そこで、今回のアンケートに参加した医師のうち296人（任意）に「花粉症と新型コロナウイルス感染症の見分け方」を尋ねた設問を見てみましょう。

　ただし、多くの医師が「新型コロナウイルス感染症は、無症状の方から重症の方まで症状が多岐にわたっているため、安易な判断は危険である」と回答しています。以下で紹介する回答は参考程度にとどめ、少しでも不安や疑いがある場合は医療機関や専門機関などに相談してください。

　
【発熱・倦怠感】
「全身倦怠感や呼吸器症状が目立つなら、花粉症よりも新型コロナウイルス感染症の可能性が高い」（50代・耳鼻咽喉科）
「無症状患者を除いて、新型コロナウイルス感染症の場合は発熱が症状に現れる」（20代・一般内科）

【味覚障害・嗅覚障害】
「鼻づまりの症状がないのに味覚や嗅覚がない場合は、新型コロナウイルス感染症を疑う」（40代・皮膚科）

【咳・くしゃみ】
「水のような鼻汁・くしゃみなど、むずがゆさが主体であれば花粉症の可能性が高い」（40代・小児科）
「強い咳は、新型コロナウイルス感染症寄りの症状である」（30代・循環器内科）

【目のかゆみ】
「目・のど・耳のかゆみや、目の充血等の症状があれば、花粉症などのアレルギー症状を疑う」（40代・精神科）
「目のかゆみは花粉症の症状として特徴的である」（60代・一般内科）

【呼吸困難】
「呼吸器症状の強さは新型コロナウイルス感染症の特徴である」（50代・呼吸器内科）

　
　昨年は新型コロナの流行初期と花粉症の時期が重なり、マスクの入手に苦労したという声も聞かれました。今年はマスク供給量も安定しており、また外出を極力控えることで症状が比較的穏やかになる人も多いでしょう。とはいえ、コロナ禍で油断は禁物。「この症状はいつもの花粉症だ」と素人判断で思い込まず、不安を覚えた際は積極的に相談するよう心がけましょう。

（Hint-Pot編集部）