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学校に正当なお願いをしたらモンスターペアレント扱い! 私の子育て体験談

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

お腹が弱い子ども 対応を渋る担任のその後の対応に驚愕

 小学校1年生の息子を持つ桜子さん(仮名・37歳)は、昨年9月に息子の担任と揉めてしまったことが今でも心に刺さっているといいます。

 事の発端は、給食の牛乳。桜子さんの息子はお腹が弱く、冷たい牛乳を飲むとすぐお腹を壊してしまうそう。そこで「マグカップを持たせるので、用務員室にある電子レンジで温めさせてほしい」とお願いすることにしました。

「コロナ禍のため2学期が始まるまでは給食がなかったのですが、9月に入って通常の授業になり、給食が始まりました。息子は給食で冷たい牛乳を飲むと、5時間目は半分以上トイレにこもりきりに。それがつらいと先生に訴えたようなのですが、梨のつぶてだったようで……」

 ひどい時にはトイレへの移動が間に合わず漏らしてしまい、パンツを汚して帰ってくることも。桜子さんは、こうしたことが続いていじめに発展しないかも心配でした。そして、「もう学校に行きたくない」とまで泣きながら訴える息子を見て、先生に直接お願いすることを決意したそうです。

 しかし、連絡をしたところ担任は「他の子と違う対応はできませんよ」とけんもほろろ。仕方なく養護教諭を通して、校長先生を交えた話し合いの場を取り持ってもらうことに。4人で話し合った結果、「牛乳を残してもいい」ということになったそう。クラスメイトから何か言われた場合には、担任が仲裁することも約束してもらいました。

「一件落着、と思いきや担任はその後も『牛乳くらいで……』とブツブツ。養護教諭の方や校長先生は『胃腸が敏感な子やアレルギーの子もいるので、臨機応変に対応しましょう』と言ってくれたのですが……」

 納得いかない様子だった担任のことが、心に引っかかっていたという桜子さん。そして、この話し合いから2週間後に案の定、担任への不信感が募ることが起きたそう。父母会に出席した際、桜子さんをチラリと見た担任が「モンペアが来たよ……」と独り言のように小声でつぶやいたのを見てしまったのです。

「息子の学校では2年ずつ同じ担任が受け持つため、来年度も同じ担任。今から気が重いです。またモンペアと言われることがあれば、きちんともう一度話し合いたいと思っています」

 もちろん学校に無理難題を押し付けたり、怒鳴り付けたりするのは言語道断。一方で、子どもがつらい状況から抜け出せるように対処したい保護者は必死でしょう。残念ながら、そんな保護者が“モンスター”扱いされることはままあるようです。学校は子育ての大切なパートナー。モンペアになることを過剰に怯えることなく、問題と真摯に向き合っていきたいものです。

(和栗 恵)