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ヘンリー王子夫妻暴露話に数多の矛盾点 メーガン妃がキャサリン妃に「泣かされた」は本当か

公開日:  /  更新日:

著者:森 昌利

“4か月で2回しか外出できなかった”という事実はない?

メーガン妃【写真:AP】
メーガン妃【写真:AP】

7. ヘンリー王子は専門医セラピーを受けながら、妻の危機にまったく手を貸さず?

「生きていたくないと思った」と語り、自殺願望が芽生えるまで追い詰められたと語ったメーガン妃。そしてスタッフにその窮状を訴えたが、“王室のためにならない”と専門医にかかることを妨げられたという。

 妃は「宮殿にウーバーを呼び、医者に行くなんてことは気軽にできません。どうしていいのか分からなかったし、助けてくれる人はいませんでした」と話した。米元国務長官のヒラリー・クリントン氏は「助けを求めている人間に救いの手を差し伸べないとはどういうことか」と妃を擁護した。

 しかし、ヘンリー王子は成人後も亡き母ダイアナ元妃をめぐる悲劇の記憶から逃れられず、精神的なバランスを崩して「専門医のセラピーを受けた」と打ち明けている。とすれば、医者の助けが必要だと主張する妻をどうして助けられなかったのか。自分の主治医に妻を見せることもできたはずである。これも純粋に大きな疑問が残る話だ。

8. メーガン妃は4か月の間に2回しか外出できなかった?

 この4か月間がどの時期かは明確にされていないが、その間「2回しか外出していません」とメーガン妃が主張し、王室生活がいかに自由を奪われるものか示唆した。しかし、それも本当の話なのか。「メール」紙が検証したところによると、妃の17か月という短い王室生活の間、公務だけでも73日間の外出が記録されている。

 確かに2019年3月22日から7月6日、そして同年の7月14日から9月23日の間は公務から離れており、公式の外出記録はない。とはいえ、3月から7月の間はアーチーくんの出産時期と重なっており、外出を控えたのは明白だ。

 それでも同年5月6日の通院に加え、同月8日のウィンザー城訪問や「トゥルーピング・ザ・カラー」式典への出席、英ロンドンで行われた米メジャーリーグの試合、テニス全英オープン(ウィンブルドン)の観戦と5回も外出している。

 特に米メジャーリーグのヤンキース対レッドソックス戦については、筆者も田中将大投手の取材で現場にいたことからよく覚えている。ヘンリー王子夫妻はゲストで招かれ、妃は紛れもなくその中心。母国のスーパースターに囲まれ、いかにも楽しそうだった。試合後には両軍の控室を訪れ、アーチーくんに赤ちゃん用のユニフォームが贈られたシーンは印象的だ。

 また7月中旬から9月の間には4回の休暇を取り、イタリアとフランス、スペイン・イビサ島、そして米国に足を運んでホリデーを満喫している。環境保全を訴えながら、11日間の間に二酸化炭素を振りまくプライベートジェットを4回も使用して物議を醸したのも記憶に新しい。

 要するに、2019年の3月から7月、そして7月中旬から9月の間だけを見ても、“2回しか外出できなかった”という事実がないのだ。

(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)