Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

どうぶつ

保護犬をお迎えしたい人は6割超 不安なことは?「心のケア」「過去あった病気や怪我」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

「心に傷を負った犬を迎え入れるのは抵抗がある」との意見も

 次に「保護犬を迎え入れてみたいですか?」と尋ねてみると、「はい」が60.2%、「いいえ」が34.8%、「現在保護犬を飼っている」が5.0%となりました。このうち「はい」と回答した人からは、以下のコメントが寄せられています。

【保護犬を迎え入れたいと思っている(60.2%):その理由】
「1匹でも、人間の都合で失われる命が減らせたらと思う」(女性・40代)
「かわいそうなので愛情たっぷりで育ててあげたい」(男性・30代)
「殺処分など、悲しいことが現実に起こっているため、少しでも命を救いたいと考えています」(女性・10代)
「嫌な思いをさせられた犬の気持ちに寄り添いたいと思うから」(男性・40代)
「すべての犬を助けることはできないですが、少しでも多くの犬に幸せになってほしい、処分される犬がいなくなってほしいからです」(女性・30代)

 引き取り手がない場合は殺処分されてしまうことも……。保護に至った理由はさまざまですが、人間の身勝手が原因というケースも少なくありません。何の罪もない犬の命が失われてしまうことに、心を痛める愛犬家の声が多く見られました。

 一方で「いいえ」と回答した人たちからは、以下のコメントが寄せられています。

【保護犬を迎え入れたいと思っていない(34.8%):その理由】
「やはり心に傷を負った犬を迎え入れるのは抵抗があるから」(女性・30代)
「一度捨てられた犬を飼うのは手間がかかると聞いており、仕事をしながらだと厳しいと感じるため」(男性・30代)
「さまざまな事情や難しさを抱えた子たちというイメージがあるので、きちんと向き合えるか不安」(女性・20代)
「子犬など小さな犬だったら良いが、保護される犬はだいたい大きくなっているから」(男性・40代)
「飼いたいと思う条件に合った犬になかなか出会えないと思うから。また、保護犬を飼うのは大変そうなイメージが強いため」(女性・30代)

 保護犬を飼うのは「大変そう」というイメージが浸透しているようです。捨て犬や野良犬だったケースもあることから、病気や感染症などが心配というコメントも。確かに、これまでHint-Potがお伝えした保護犬(猫)エピソードでも、まず動物病院に連れて行ったという飼い主さんは多くいました。

しつけや心のケアができるのかという不安

 また、お迎えにあたって不安なこと(複数回答可)を尋ねる設問では、「懐いてくれるか・安心してもらえるか・心を開いてくれるか」(223票)が圧倒的でした。具体的なコメントを見てみましょう。

【保護犬を迎え入れるにあたって不安なこと】
「うまく家になじめるかどうか、心を開いてくれるかどうかが不安です」(女性・30代)
「せっかく一緒に暮らすのだから元気で長生きしてほしいので過去あった病気や怪我のこともすべて教えてほしいです」(男性・40代)
「両親や自分の歳的に最後までちゃんと看取れるかどうかが心配です。でも老犬だとすぐ別れが来てしまい切ないのが不安」(女性・40代)
「しっかりとしつけや心のケアができるのかという不安があります」(男性・30代)
「保護犬になる前につらいことや苦しいことがあったとしたら、それをどうやって和らげてあげられるか知識もないので不安です」(女性・40代)

 保護犬になる過程でつらい思いをしてしまい、人間を怖がるようになった子も。幸せになってほしいと願うからこそ、「自分が迎え入れることでこの子は幸せになれるのか」と悩んでしまう心優しい愛犬家さんもいるようです。「生き物を飼う」という行為の難しさを、多方面からきちんと考えている証拠とも言えるでしょう。

 また、お迎えする保護犬の“条件”としては、以下がトップ3となっています。

【保護犬を迎え入れる条件トップ3(複数回答総数1338票)】
1位「運命を感じる子」(216票)
2位「小型犬」(188票)
3位「子犬」(178票)

 次回の後編では、先の設問で「現在保護犬を飼っている」(5.0%)と回答した25人が語った内容から、保護犬お迎えの実情を探ります。

(Hint-Pot編集部)