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保護犬の飼い主25人がお迎え後に感じた喜びとは 「目に見えて表情が変わった」
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トラウマから心を開いてくれるまでに時間がかかった
では、実際にお迎えした後はどうだったのか? まずは苦労編からです。
【保護犬を迎え入れてみて大変だと思うこと】
1位「特になし」(8人)
「保護犬だから特別なものはないです。犬を飼う大変さは同じだと思います」(女性・40代)
「パピーミルの繁殖犬でしたので、歯の状態が悪く、処置に不安はありますが、その他は先代犬(ブリーダーから購入)と比べて大変だと感じることはありません」(女性・50代)
2位「トラウマによって心を開いてくれるまでに時間がかかった」(7人)
「前の飼い主から受けた虐待のトラウマから心を開いてくれるまでに時間がかかった」(女性・30代)
「前の飼い主が入退院を繰り返していたため、よくペットホテルに預けられていたようで、その時の移動手段だったバイクの音にとても敏感で狂ったように吠えることが数年経っても治らない」(女性・30代)
3位「トイレのしつけ」(6人)
「トイレが大変。トイレシートという概念がなかったらしく、教えることも難しい。かかりつけの病院の先生と話し合って、年齢も鑑みた結果、今はお外でしたり、おむつをつけることでカバーできています」(女性・10代)
4位は「皮膚病などの疾患」(3人)、5位は「運動能力を活かしてあげられないこと」(1人)が続きました。やはりトラウマとしつけは問題となるケースが多いようです。根気良くしっかりと保護犬の心に寄り添う覚悟が必要と言えますね。しかし、「同じ犬」と考えれば“必要な労力は同じ”とする1位の意見も参考になります。
天寿をまっとうするまで何一つ嫌な気持ちになることなく過ごしてほしい
トラウマやしつけなど苦労も多い保護犬のお迎え。それでも、困難を乗り越えた先には大きな喜びがあるようです。
【保護犬を迎え入れて良かったなと感じること】
1位「心を開いてくれたことが分かること」(7人)
2位「1つの命を救えたと実感できる」(6人)
3位「癒やされる」(4人)
4位「幸せそう・楽しそうな姿を見られてうれしい」(3人)
5位「家族の絆が深まった」(2人)
具体的なコメントとしては、以下が寄せられています。
「目に見えて表情が変わり、心を許してくれている様子を見ると本当にうちの子になってくれて良かったと思う。彼が天寿をまっとうするまで何一つ嫌な気持ちになることなく安心して過ごしてほしい。また、家族の絆も深まったと思う」(女性・30代)
「顔つきがどんどん変わってきた。迎え入れた時よりもそのあと数年後に撮った写真の方が若くなった。懐いてくれた」(男性・40代)
「少しずつ心を開いていってくれているのが行動により分かり、幸せを感じます。保護犬であっても同じ命。出会いは運命。一緒にいられることが本当に幸せです。また出会った方に保護犬について知っていただき、選択肢の1つにしていただけた時はうれしかったです」(女性・50代)
「家に連れてきた初日よりも徐々に顔つきが穏やかな表情に変わっていくのを見た時」(男性・40代)
「1つの命を助けられたこと、見ていて元気をもらえ癒やされること」(女性・20代)
これまでつらい思いをしてきた保護犬が、自分の元へ迎え入れたことで目に見えて幸せになっていく姿は、何よりの喜び。大変なこともたくさんありますが、命と心を救うことができたという実感は、そんな苦労も瞬時に吹き飛ばしてくれることでしょう。
保護犬の認知度が高まっていることで、殺処分数は減ってきているというデータもあります。しかし、一時的なものにしてしまってはあまりに残念。「犬を飼いたい」と思っている方は、保護犬のお迎えも選択肢の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。また、お迎えできない事情があっても、友人・知人との会話や個人のSNSなどで知名度を上げるお手伝いができるかもしれませんね。
(Hint-Pot編集部)