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「すぐに逃げて」 エジプト旅で見た“まさかの日本語”が大反響 漫画原作者が語る物語の真相
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コロナ禍の今だからこそ思いが募ってしまう「旅」。収束後の行き先に思いをめぐらせたり、楽しかった思い出を振り返ったりしている人は多いのではないでしょうか。一方で、旅につきものといえば、思いがけないトラブル。旅先のエジプトで起こった観光ガイドとの「まさかの展開」を描いた漫画が話題となっています。漫画を投稿した、りの・旅クリエイター(@ririririnotan)さんに話を伺いました。
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得意げに差し出された手帳には…
現在、「旅を愛する海外ノマドフリーランス」として、旅行関連書籍の出版やブランドの立ち上げなどを行っている、りのさん。青森県で生まれ育ち、元々都会や海外への憧れが強かったこともあって、学生時代には「将来必ず海外に行く!」と決めていたそうです。
そして、社会人になってオーストラリアへ一人旅をしたことで旅の虜に。同時に、仕事だけの人生に疑問を感じたといいます。そこで帰国後には、世界一周の旅に出ることを決意。27歳で決行しました。
りのさんは世界各国で遭遇したトラブルや、その対処法を1冊の本にまとめることに。こうして出版されたのが、「拝啓、世界であわてふためく女子たちへ 旅先のトラブル解決します」(雷鳥社刊)です。この度話題となった漫画は、その書籍で紹介されているエピソードの1つ。漫画家の三浦ポパさんがイラストを担当しています。
この出来事が起こったのは、2014年7月、エジプトでのこと。観光名所ピラミッドを訪れると、いきなり目の前に白馬の王子様ならぬ「ラクダのおじさま」が現れました。りのさんはそのおじさんから「ラクダに乗らないか?」と声をかけられます。
ピラミッドをバックにラクダに乗った写真を撮影したいと思ったりのさんは、おじさんに料金を尋ねることに。すると、おじさんは得意げに手帳を差し出してきました。見るとそこには、たくさんの観光客から綴られた感謝のメッセージらしきものが。
さらにおじさんは、「俺は日本人も乗せたんだぞ」と、これ見よがしに日本語が書かれたページを見せてきました。しかし、そこに書かれた言葉を見て、りのさんは目を疑ってしまいます。
「これを見た人はすぐに逃げてください!! ぼったくられます!」
日本語が記号として機能した瞬間──。りのさんはその時をこう振り返ります。
この漫画がツイッターで公開されると、18万件を超える“いいね”が。また、リプライ欄にはさまざまな国での“ぼったくりエピソード”だけでなく、同様の“被害予防”エピソードが多数並びました。