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社宅ボスママが“無許可引っ越し”に激しい嫌がらせ! 引っ越しトラブル事件簿
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社宅の“悪慣習”を知らずとんだトラブルに発展
埼玉県に住む里奈さん(仮名・37歳)は、2年前に夫婦共同名義でマイホームを建て、念願の戸建暮らしを始めました。しかし、引っ越し当時はかなりつらい思いをしたと言います。
「引っ越し前は夫の勤務先の社宅に住んでいました。そこには色々と決まり事が多く、それらを決めた社宅のリーダーのような女性がいたんです。私は知らなかったのですが、マイホームを建てて転出するにも、そのリーダーに相談して許可を得るという慣習があったらしくて」
里奈さんは共働きなこともあり、社宅の住民とは距離を取った付き合いをしていたそう。もちろんマイホームを建てることも、ギリギリまで誰にも話していませんでした。そして引っ越し直前に挨拶をしたところ、その場の空気が凍ったのだそう。
「ある朝、社宅の女性たちが井戸端会議をしていたので、近寄って『明後日、引っ越すことになりました。今までありがとうございました』って挨拶をしたんです。すると『異動なのかそれとも退職か』と、あれこれ聞かれました。そこであまり言うつもりはなかったのですが、マイホームを建てたことを打ち明けたんです。その瞬間、その場にいた人たちの顔色が明らかに変わりましたね」
元々関係も薄かったこともあり「反応が悪いのも仕方がないか」と、すぐにその場を離れた里奈さん。ところが、トラブルは引っ越し当日に起こります。
まず、引っ越しトラックが敷地内に入るのを邪魔するように、入り口を塞ぐ形で車が停められていたそう。仕方なく敷地に入れないまま作業を始めることにしましたが、2時間ほどして現れた持ち主には悪びれる様子もありません。里奈さんはその様子に違和感を覚えたと言います。
またトラックに積むため玄関脇に出しておいた段ボールが勝手に開けられ、しかも中を物色されていたそう。後から確認したところ、身に覚えのないゴミが入れられていました。
それでも引っ越し作業は何とか無事に終了。家族で新居に移動しようと車に向かっていると、聞こえるように「非常識女」「自己破産しろ」といった悪口を言われました。
幼稚ないたずらに里奈さんは憤り、夫の会社に抗議しようと訴えました。ところが引っ越しが完了していたため夫は事を荒立てるのを嫌がり、泣き寝入りをするしかありませんでした。
それからしばらくして、子どもたちが同い年だったこともあり、仲良くしていた社宅の住人を新居へ招待することに。そこで“リーダーに許可を取っていなかったこと”が、引っ越し当日の嫌がらせにつながったと聞かされたそう。
「今時、そんな“密な人間関係”を続けているなんて信じられませんよね。社宅自体はとてもありがたい制度なのに減っているのは、こうした原因もあるのでは……? と思ってしまいました」
麻衣子さんや里奈さんが経験したような、急な転勤辞令やご近所トラブルは少なくないようです。皆さんもお気を付けあれ。
(和栗 恵)