インタビュー

親子の交流に台本の読み合わせはおすすめ!? 俳優・安藤玉恵が語る“演劇のある家庭”

著者:yoshimi

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独特の存在感と表情で強い印象を残す俳優・安藤玉恵さん【写真:荒川祐史】
独特の存在感と表情で強い印象を残す俳優・安藤玉恵さん【写真:荒川祐史】

 6月6日から舞台『虹む街』(KAAT神奈川芸術劇場)に出演する俳優の安藤玉恵さん。プライベートでは中学生の息子を持つママです。新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言下でいくつもの舞台が中止や延期になる中、安藤さんは演劇に対する考え方がかなり変わったそう。俳優業と子育ての両立について語った前回に続き、今回はコロナ禍での気付きや家族との時間についてです。子どもたちとオンラインで台本を一緒に読み合うなど、俳優ならではのコミュニケーションも試みていたのだとか。

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コロナ禍はいつも以上にお芝居のことを考え続けている時間だった

――安藤さんにとって、劇場での舞台公演に出演するのは2019年11月『グリークス』以来。約1年半ぶりですね。

 前回の『グリークス』も同じKAATだったので、実はそんなに久しぶり感はないんです。実家での一人芝居(※実家のとんかつ店「どん平」のお座敷を使った『安藤玉恵による“とんかつ”と“語り”の夕べ』)もありましたし、世の中がこんな状態なので、いつも以上にお芝居のことを考え続けている時間を過ごしていました。

 舞台が中止になったお友達の話を聞いて、何をやろうとしている人たちがいるのか、いろんな情報を集めることに必死でした。なので、あまり舞台から離れていたという意識はないんです。

――その中で大きく変化した思いはありましたか。

 演劇に対しての考え方はかなり変わりました。もし、私が今、学生演劇をやっていた20代前半だったら、「もう舞台は無理だな」と思って俳優を辞めていた気がするんですよね。実際、若い世代で自分たちの舞台が中止になり、続けられなくなったという方もいますし。

 そういう状況の中で、自分が演劇に対してどう関わっていくかを考えるようになりました。これまで、お話をいただいて引き受けるだけでしたが、全部自分で責任を持って、自分から発信してみようという気になりました。そこがコロナ禍で変わった部分ですね。

舞台は観てくれている人がいて成り立つ営み。4D感を味わってほしい

――コロナ禍を経て、安藤さんが思う舞台の魅力とはどういったものでしょうか。

 舞台は観てくれている人がいて成り立つ営みだということ。それはコロナ前から変わっていませんが、今回の『虹む街』では特に感じます。今回は配信に向いていない作品なんです。ステージのいろいろな場所で同時多発的にさまざまなことが起こっていて、カメラが10台あっても伝わらない。

 時代に逆行しているかもしれないですけど「配信では絶対に伝わりませんよ」という、雰囲気や温度感、匂いまでが伝わってくる劇場ならではの4D感。「あー、これは劇場じゃないと感じられなかった」という、ここでしかできない体験を『虹む街』から感じてもらえたらいいなと思います。