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「食の好み」がまったく合わない夫婦の末路 些細なきっかけで大きな溝が
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生きるために必要な「食」。食べ方や味付けには各家庭、各地方によってさまざまなこだわりがあり、食習慣の違いが夫婦間に深い亀裂を刻むことがあります。以前、腸内環境を研究している医師を取材した際に聞いた話で、「食べるものが変わると、性格が変わる」という面白い情報も。命に、そして性格にまで直結する「食」だからこそ、互いのこだわりがぶつかった時、大きな隔たりを生むのかもしれません。
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結婚半年で「肉じゃが離婚」 原因は肉の種類
北関東北部出身の紗子さん(仮名・31歳)は、結婚後半年を待たずに離婚した過去を持っています。
「元夫とは職場で出会いました。関西出身で話がうまく面白い人で、これまで私の周りにはいないタイプでした。元夫から『付き合ってほしい』と言われた時には、すぐにOK。その1年後に結婚したんです」
しかし、結婚生活は理想通りにいきませんでした。何よりギャップが大きかった部分は食文化。紗子さんが作る料理は濃い口しょうゆを使った濃いめの味付けが多く、元夫の口に合わなかったようで、一緒に暮らし始めて3日後には大量の調味料を手に帰ってきたといいます。
「麺つゆやしょうゆ、みそ、白だしのメーカーを指定され、みそ汁のだしは煮干しじゃなくカツオと昆布で取るよう言われたりと、味付けすべてをダメ出しされたんです。でも、夫が『おいしい』と思う味付けだと、私には全然物足りなくて。おかず代わりにほぐし肉の佃煮をごはんにたっぷりかけて食べていました」
決定的な事件が起こったのは、結婚して1か月ほど経った日のこと。元夫から「肉じゃがを作って」と言われ、紗子さんの実家では肉じゃがに鶏肉を使っていたため、鶏じゃがを作ることに。
しかし、食卓を見た元夫は器に盛られた鶏じゃがを見るなり不機嫌に。舌打ちをしてから「肉じゃがって言ったら牛肉だろ!」と怒り「貧乏ったらしい」と暴言まで吐いたというのです。
「元夫の舌打ちを聞いた瞬間、一気に気持ちが冷えていくのが分かりました。そもそも人に作らせておいて感謝もせず、牛肉にしてほしいと伝えるコミュニケーションも省いて、自分の要求だけを押し付けてくるなんて、最低の男ですよね」
その後はスムーズに事が運び、結婚から半年で離婚。社内で「肉じゃが離婚」と呼ばれる伝説を作ってしまった紗子さんですが、その後、四国出身の男性と再婚しました。結婚前までは食について心配していましたが、今の夫とは問題なく過ごしているといいます。
「夫は、鶏じゃがでも納豆でも、何でもおいしいと言って食べてくれるんです。なので、夫の郷土料理を意欲的に学び、今では手打ちうどんも作れるようになりました! 今、とっても幸せです」