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裕福な男性ばかりがターゲット…他人の人間関係を盗む“人脈泥棒” どこからがマナー違反?
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知らぬ間に行き付けの店で友人が常連顔していたことにモヤモヤ
都内在住の江梨子さん(仮名・45歳)は、学生時代からの友人と2年ほど前に縁を切りました。その理由は「常連店を泥棒された」からなのだとか。
「遼子(仮名)と私は同じ路線沿いに住んでいて、ターミナル駅となる新宿で飲むことが多かったんです。『たまには違う街で飲みたい』と遼子が言うので、私の最寄り駅で飲むことになりました。その日、なじみのバーに連れて行ったのですが、遼子はその店がとても気に入ったようでした」
その後仕事が忙しくなり、久しぶりにバーを訪れた江梨子さんは、バーのマスターからとんでもない話を聞きました。
「私がお店に行かない間に、遼子が2度店を訪れていたらしいんですよ。1度目は1人だったらしいのですが、2度目は2人ほど友人を連れていたようです。マスターは私の友人だからといずれの日もサービスしてくれたらしいのですが、遼子はそれを『私はこの店の常連だからサービスしてもらえるんだ!』と自慢げに話していたらしくて。マスターは『変わった子だね』と苦笑しながら話してくれました。恥ずかしかったですね。すごく」
遼子さんが客として店に行っている以上、江梨子さんには文句を言う筋合いはありません。サービスをしたのもマスターの勝手ですから、何が悪いということもないでしょう。
しかし、遼子さんがほんの一言「今夜、お店に行ってみようと思ってる」「友達を連れて行こうと思っている」、そう言ってくれていれば、こんなモヤモヤを抱えずに済んだのに……と江梨子さん。
「そういえば、遼子は誰彼かまわず人脈を盗むようなことを平然とする子だったなぁ……と思い至り、自分から連絡することをやめました。私の心が狭かったのかな、と思うこともありますが……彼女のおかげでお店に行きづらくなったのは間違いないので、縁を切る良い機会だったのだと思っています」
自分が築いた信頼関係の旨みを、勝手に利用され不快になったという2人。知らない間にトラブルへと発展して、あずかり知らぬところで自分も迷惑をこうむる可能性があるだけでなく、友人がお世話になったとなればそれなりにお礼をする必要も出てくるでしょう。互いの人間関係を円滑にするためにも、知人を介して人脈を広げる場合には配慮が必要そうです。
(和栗 恵)