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からだ・美容

「生理でもできるでしょ?」タレントに男性マネが一言 芸能事務所が“変えたい意識”とは

公開日:  /  更新日:

著者:yoshimi

IPエージェンシーとしてエンターテインメント分野において幅広い事業を展開するツインプラネット【画像提供:ツインプラネット】
IPエージェンシーとしてエンターテインメント分野において幅広い事業を展開するツインプラネット【画像提供:ツインプラネット】

 創業以来15年間、ガールズマーケティングを担い、IPエージェンシーとしてエンターテインメント分野において幅広い事業を展開。さらに鈴木奈々さんや南明奈さんといった有名タレントが所属する芸能事務所としての側面も持つツインプラネットが今年3月、生理やPMS(月経前症候群)、女性のセクシャルウェルネスなどの情報を発信するウェブメディア「フェムテックtv」をスタートしました。タレントマネジメントなどを手がける会社がなぜフェムテックメディアを立ち上げたのか? そこには女性のワークライフバランスへの熱い思いがあったようです。同社でサイト運営を担当する執行役員の杉野紗希さん、コンテンツマーケティング第1部の片山雅子さんにお話をお聞きしました。

 ◇ ◇ ◇

女性マーケティング事業の知見と女性タレントの悩みから発足したプロジェクト

 人気タレントを多く擁するツインプラネットですが、そのマネジメントのみならず広告代理業やIP事業などさまざまな事業を展開。その中に、創業時の15年前から手がけている女性マーケティング事業も存在します。

 また、同社の所属タレントや社員の大半は女性。この状況と「もっと女性が働きやすい環境を作りたい」という思いから、杉野さんをはじめとする女性社員が中心となって今年2月に「UP TO U project」を発足させました。杉野さんはその理由をこう語ります。

「タレントと話をしていると『生理で衣装を汚してしまった』『水着の撮影があるのに生理になってしまった』など、大変だなと思うことがたくさんあったんです。それに、女性社員が多いと言っても弊社のマネージャー職は男性が多いので、『お腹が痛くても撮影日は延期できないから』『生理でもできるでしょ?』といったやりとりを聞くこともありました。そういう環境を変えられないかなと思って立ち上げたのが『UP TO U project』です」

 同プロジェクトは女性がより健康的な生活を送ることをテーマにしており、長年にわたる女性マーケティング事業で得た知見や経験が活かせるのではと考えたそう。ウェブメディア「フェムテックtv」は、その一環としてスタートしました。

女性自身の知識やリテラシー向上を目的にした「フェムテックtv」

 そうして生まれた「フェムテックtv」のテーマは「知る」「共有する」こと。周囲の環境や意識を変えるためにも、まずは「女性自身が自分の性について知識やリテラシーを高めてほしい」という思いが込められています。そこには、杉野さん自身の実体験もありました。

「生理やPMS、セクシャルな部分について、女性自身がもっと知るべきだと思うんです。私自身、そういった知識はある方だと思っていたのですが、自分が妊活を始めた時に『卵子の量は生まれた時に決まっていて、増えることがない。減るだけ』ということを初めて知ったんです」

「そんな大事な情報を最初に知っていたら、自分の人生設計をもう少し考えたのに」と後悔した杉野さん。「知識の有無で、働き方やライフプランが変わってくる」ということに気付いたことから、「フェムテックtv」ではそういった知識付けを目標にしているそう。

 また、タレントマネジメントの業務と女性マーケティングの経験から、エンタメ要素を絡めることでフェムテックや性の問題について親しみやすく情報を吸収してもらうことを意識していると杉野さんは続けます。

「エンタメ要素を入れているとはいえ、基本は真面目に正しい情報を届けること。医師の監修を入れるなど、安心できるコンテンツ作りを目指しています。情報を得るのが早ければ早いほど、未来の自分に活きてくるはず。併せて、それを知ることで『お得だな』と思えるようなものを発信しています」