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恩着せがましい…子ども一家との同居を嫌がる姑たち 独居に戻った人も

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

同居を拒む=若い層ではない?(写真はイメージ)【写真:写真AC】
同居を拒む=若い層ではない?(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 親世帯と子世帯(既婚・育児中)が同居している「3世代同居」を拒むのは若い世代だけだと思われがちですが、親世代から見ても煩わしいもの。以前は「親が子に同居を迫る図」が多くみられたようですが、令和の今は「同居で経済的に楽になりたい子が親に同居を迫る図」が一般的になってきているともいわれています。そこで、「姑」の立場で「息子&嫁」からの同居申請を拒み続けているという女性に、拒む理由を直撃しました。

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年寄り扱いする義娘 同居の相談をされるもお断り

 関東地方在住の理都子さん(仮名・60歳)は一昨年、35年間連れ添ってきた夫を病で亡くし、夫婦2人で働きながらローンを返済してきた4LDKの戸建に独り住まい中。近所には仲の良い友人がいて趣味の付き合いもあることから、多少の寂しさはあれども気を使わずに済む一人暮らしはなかなかに快適なものだといいます。

 しかし5か月ほど前、急に息子夫婦から「同居」を持ちかけられたことで状況は一変。息子は大手飲食チェーンに勤務しており、コロナ禍で給与が減ったと聞いていました。けれども理都子さんには同居を求められることに納得がいかないと話します。

「2人が結婚した際、家を買うための資金として2000万円ほど生前贈与しているんです。けれども住まいは賃貸のまま。そのお金を生活費にあてればいいのに、同居して家賃を浮かせたい。その上私に孫の面倒や食事の支度をさせる気満々なのが見え隠れしているんですよ」

 また、息子の妻から「お義母さんももうお年なんだから、家族がいた方が安心でしょう?」と恩着せがましく言われたことも腹に据えかねたそう。

「年寄り扱いをされましたが、私はまだ働いているんですよ。会社は65歳定年なので、あと5年は働けますし、趣味もあるので孫の面倒を見ている暇なんてないんです」

 絶対に同居をしたくない理都子さんは、「私は1人で暮らしていくから、心配しないでちょうだい」と笑顔で突っぱねたものの、息子夫婦は未だに引き下がる様子はないのだとか。

「同居って言えば姑はみんな喜ぶはず! と思っているのかもしれないですけどね。気の向くままに暮らせる今の生活を絶対に手放したくありません。息子夫婦のことはもちろんかわいいですが、それとこれとは別の話。いざという時の蓄えもあるので、今後も“おひとり様”を続ける予定です」