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食べ物を強奪、家業をつぶす…想定外の“モンスター義姉”で離婚危機に陥った女性たち

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

家業をつぶした義姉が憎い 離婚が脳裏をよぎる48歳女性

 20年ほど前に、義実家が経営する会社で働く男性と結婚した暁美さん(仮名)。子宝には恵まれませんでしたが、優しい夫と幸せに暮らしてきました。しかし、そんな夫との生活を切り捨てるべきか悩んでいます。

 きっかけは数年前、義父が死去したこと。義母はすでに亡くなっており、暁美さんの夫が家業を継ぐことになったといいます。

「口を挟んできたのが義姉でした。義父が体調を崩した頃から、夫が実質な経営者として会社のすべてを回しており、業績が上向きになっていたのを見て欲が出たんでしょうね。自分も会社に入るから、会社の権利を半分ずつ分けろと……」

 しかし、家業のノウハウをまったく知らない義姉は、ただ出社しては文句を言うばかり。従業員に対してもきつく当たることがあり、腕の良い従業員が次々に辞めてしまいました。

 そして義姉をたしなめることもできず、自分の思うように仕事が進められなくなってしまった夫は軽いうつ状態に。その後は突然、義姉に家業を託し、自ら手を引いてしまったのです。

「夫は40歳を過ぎており、再就職先に困って遠方での住み込み仕事を勝手に決めてきてしまいました。残された私はただ困惑するばかり。幸いにも婚前から続けていた仕事があるので生活には困りませんが、義姉に振り回されたという怒りだけがどんどん湧いてきて……」

 その後、義実家の会社は倒産することに。するとそのことに対し、義姉の怒りの矛先はなぜか暁美さんに向きました。

「毎日のように『あなたが弟を説得してくれなかったのが悪い』『あんたたち夫婦が手伝わなかったせいで』と、家に押しかけてきたり、電話をしてきたり。義姉に対して何もしてくれない夫に対し、愛情も薄れつつあります。義姉も悪いですが、何の対応もできない夫とは離婚した方がいいと感じています」

 義姉問題は結婚前に気が付きにくい「天災」のようなものだと筆者は考えます。夫が「断固とした姿勢を取ってくれるかどうか」が、義姉問題を超えた先も夫婦としてうまくやっていけるかどうかにつながるようです。

(和栗 恵)