暮らし

四季を五感で楽しむカリフォルニアの暮らし 在住ナチュラリストが12年住んで見つけたもの

著者:小田島 勢子

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ブタの「スイ」とボストンテリアの「トウフ」とともにグレープフルーツを収穫【写真:小田島勢子】
ブタの「スイ」とボストンテリアの「トウフ」とともにグレープフルーツを収穫【写真:小田島勢子】

 米ロサンゼルスの片田舎で夫と娘3人、鶏、豚、犬たちと自然に囲まれた生活を送る小田島勢子さん。発酵食品作りの講師をはじめ、創作料理のケータリングやプロアスリートの身体作りアドバイザーなど、さまざまな分野で活躍しています。今回は移住して17年になる米国暮らしについて。日々の小さくも愛おしい発見を綴ります。

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1950年代の趣ある自宅 年を重ねるごとにより愛おしい場所に

 私たち家族はロサンゼルスの中心から少し離れた郊外にある、アメリカの戸建てにしてはとてもコンパクトな家に住んでいます。カリフォルニア州では住んでいる市によって馬やヤギたちといったファーム動物の飼育が厳しく制限されていますが、私たちの家は動物たちとともに生活することを許された地域にあります。

 片田舎ではあるものの隣同士の家はとても近く、塀で仕切られた向こう側からはベーコンを焼く朝食の香りが風に乗って漂い、夕方になると隣の老夫婦が庭で語り合う声もBGMのようにこちらへ届いてきます。

 それほど大きくない敷地にこじんまりと納まった平屋建ての小さな家。1950年代に建てられた我が家は当時のまま屋根裏がなく、雨が降ればまるでテントの中にいるように雨粒がぽつぽつと音を立てます。断熱材や空調システムもないので冬は寒く、夏は太陽の熱がじりじりと天井から身体へと伝わるほど暑いですが、私はそんな我が家が大好きです。