給湯室や冷蔵庫の使用NG　驚きのルールに翻弄

　今日子さん（仮名・29歳）は結婚を機に夫の故郷がある九州地方へ移住。それに伴い退職した後も正社員を目指しましたがうまくマッチングせず、この3年間は派遣社員として数社で働いてきました。

「本当は長期で勤めたいのですが、運が悪いのか派遣に冷たい会社に当たってばかりなんですよ」

　今日子さんが最初に派遣された会社には「派遣社員は給湯室を使ってはいけない」というルールがあったそう。辺ぴな山中にあったため、昼食はお弁当が配られていたそうですが、給湯室が使えないので冬場に温かいお茶を飲むことができませんでした。また、食事の前に手を洗う時も、寒いトイレで水洗いのみ。

「それと『冷蔵庫の使用NG』もありましたね。私がいたのは秋から冬の半年間だったので、それほど困りませんでしたが、夏場だったらと思うと……納得できません」

　今日子さんは、会社側から引き留められたものの契約を延長せず次の派遣先へ。しかし2つ目の職場では、さらに納得のいかないルールに煩わされることとなりました。

「月に1度の飲み会には派遣も出席を強要されました。しかも会費は自腹にもかかわらず必ず2次会まで付き合うように言われたんです。1回参加するだけで合計8000円を超えるので断り続けたら、職場にいづらくなってしまいました」

　それぞれの会社にどのようなルールがあるかは、入社してみないと分かりません。我慢を続けると心身に悪影響を及ぼす可能性も。改善が見込めない場合は、別の派遣先を探してもらったり他の派遣会社に登録したりするなど、自分自身で解決策を探る必要がありそうです。

（和栗 恵）