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「年を越せないかも」 白血病で瀕死だった元保護ねこ 支え続けた家族の記録
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1日おきに病院へ 注射と投薬治療の毎日
「白血病が分かったのは、お迎えから約1か月後のことでした。自宅に連れ帰ってすぐ、初めてかかる近所の動物病院で健康診断をお願いしたところ、2匹にノミ駆除の薬を処方されました。しかしその後、2匹は激しい嘔吐や下痢に見舞われ瀕死の状態になりました」
この症状は、2匹の月齢に対し薬の量が合っていなかったことが原因だったそう。点滴や栄養補給の処置で2匹の体調は何とか落ち着きましたが、ちくわくんが元気になった一方で、きなこくんは体調不良が続きました。
「きなこの肉球の色が白く、元気がないため、先住の小豆が通っていた信頼できる動物病院へ2匹を連れていきました。そして血液検査の結果、2匹とも血小板がかなり少なく、きなこはその他の数値にも異常があり、猫白血病ウイルス感染症であることが判明しました。恐らく親ねこから感染したのではないかとのことでした」
きなこくんの病気が判明した時は、お迎えから5週間が経過していました。それからというもの1日おきに病院へ通い、注射と毎日の投薬治療を行ったそう。また、食欲があまりなかったため、栄養価の高い食事をあげるなど、飼い主さんは献身的に看病しました。
「元気なちくわと違って、きなこはじっと寝ていることが多かったです。子ねこで体力がないので、年を越せるか分からないと言われていました」
兄弟のちくわくんが2キロ弱だったのに対し、きなこくんの体重は一時1キロまで落ちるほどガリガリに。11月末には少しずつ食欲が出て回復の兆しもありましたが、血液検査の結果はかなり悪い状態が続いたといいます。
これからも深まり続ける家族の絆
それから少しずつではありますが、貧血が改善されて肉球の色もややピンクみを帯びてくるなど、回復の兆候が見えてきました。年末には、血小板の数値以外は改善され、薬の量を減らすことに。こうして年が明けた2017年の1月15日には、食欲も出て、ちくわくんと一緒に家の中を駆け回るまでになりました。
「2月3日、とうとう薬をやめて様子を見ることになりました。その後、体調が安定し、順調に成長しています」
こうして間もなく5歳を迎えるきなこくんは、現在まで再発することなく元気に過ごしています。愛猫の病気を乗り越えた今、飼い主さんに現在のお気持ちをお聞きしました。
「きなこの当時の写真を見直し、改めて大変だったことを思い出しました。一時は最悪の場合も考えるほどでしたが、大事な家族なので元気になってくれて本当にうれしく思います。実は2019年の秋にちくわが糖尿病を発症し、通院をしながら自宅でインスリン注射を打つようになりました。ちくわの糖尿病が完治することは難しいかと思いますが、これからもちくわときなこが穏やかに過ごせたらいいなと思っています」
さまざまな困難を乗り越え、家族の絆を深めている飼い主さんときなこくん&ちくわくん。これからも健康に気を付けて、楽しく長生きしてくださいね。
取材協力:azuki(@azukii)さん
(Hint-Pot編集部)