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大谷翔平と武蔵を描いた「二刀流」 回転する絵には横尾忠則の原点も 東京で展示

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・西村 綾乃

            横尾忠則さん(2020年)【写真:角南範子】
            横尾忠則さん(2020年)【写真:角南範子】

 6月に85歳を迎えた画家・横尾忠則さん。横尾さんの60年以上に及ぶ活動をまとめた大規模展「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」が、東京都現代美術館(江東区)で開催中です。約30点の新作を含む603点の中には、メジャーリーグのロサンゼルス・エンゼルスで活躍する大谷翔平選手をモチーフにした一枚も。「二刀流」と名付けられた回転する立体作品からは、横尾さんの原点をうかがうこともできます。

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横尾忠則の目に映った天才・大谷翔平とは 5歳で描いた武蔵とコラボも

 横尾さんが大谷選手から着想を得た「二刀流」は2018年に手がけたもの。野球のグラウンドを背景に、ホームランを狙う打者としての横顔と、赤いグローブを手にマウンドで振りかぶる様子が描かれています。1枚の絵の上下で表現された投打の様子には、天地が逆転するよう左回転を続けるという仕掛けも。躍動感あふれる立体作品です。

 作家の三島由紀夫さんや俳優の高倉健さんなど、多様な人物に視線を向けてきた横尾さん。展示会場の終盤、野球の本場で本塁打王を独走するなど破竹の勢いを見せる大谷選手が描かれた作品を見た来場者は、「横尾さんは大谷選手まで描いていたのか」と目を丸くしていました。

 風車のように回転する絵の中には、同じ“二刀流”で知られる剣豪・宮本武蔵の姿も。バッターボックスの中で剣を振る武蔵は、横尾さんが5歳の時に模写した絵をシルエットに変えて用いました。

現地時間16日のニューヨーク・ヤンキース戦で【写真:Getty Images】
現地時間16日のニューヨーク・ヤンキース戦で【写真:Getty Images】

 作品について横尾さんに聞いたところ、「制作当時、大谷くんがこんなに活躍するとは予想していませんでした」と振り返り、「このような社会現象を作品にすることはほとんどないので、僕にとっても珍しい作品です」と反響を喜んでいるよう。

 さらに「大谷くんや(将棋の)藤井(聡太)くんなど、今までに出現しなかった才能がいろんなジャンルで出てくる。若い人の活躍を見るのはうれしい」とその雄姿に目を細めていました。