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大谷翔平と武蔵を描いた「二刀流」 回転する絵には横尾忠則の原点も 東京で展示

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・西村 綾乃

模写から始まった画家の旅 その足跡をたどる

 兵庫県西脇市で1936年に生まれた横尾さんは、高校卒業後にデザイナーとして活動をスタート。斬新なアイデアが脚光を集め、1960年からはグラフィックデザイナーとしても活躍するようになりました。

 画家に転向したきっかけは、1980年に米ニューヨーク近代美術館(MoMA)で行われたパブロ・ピカソの大規模展。ピカソの自由さに触れ衝撃を受け、45歳で画家に転向することを公表しました。以降、独自の手法や様式を駆使した作品を生み出し続け、国際的にも高く評価されています。

 今年85歳になった横尾さんが総監修を務めた今展示では、英国の音楽グループ「ザ・ビートルズ」などを起用したグラフィック作品や、横尾さんが15年間をともにした愛猫の「タマ」を描いた作品、自身が通っていた通学路から着想を得た代表作「Y字路シリーズ」などがずらり。

 会場には大谷選手を描いた「二刀流」の中に取り入れた宮本武蔵の絵も展示されています。現存する中で最も古いとされる5歳の時の作品「武蔵と小次郎」は、「模写から始まったと説明する」画家の足跡を感じられる貴重な一枚です。日本を代表する巨匠の“現況”を、この機会にご覧になってみてはいかがでしょう。

◇「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」
会場:東京都現代美術館 企画展示室1F/3F 東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
会期:2021年10月17日(日)まで
開館時間:午前10時~午後6時(展示室入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(8月30日、9月20日は開館)、9月21日
観覧料:一般2000円、大学・専門学校生と65歳以上1300円、中高生800円、小学生以下無料
※予約優先制のため詳細および予約方法などは特設サイト(https://genkyo-tadanoriyokoo.exhibit.jp/)で確認を

(Hint-Pot編集部・西村 綾乃)