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猫のミイラも初公開 最新CT技術が明かす古代エジプトの物語 「大英博物館 ミイラ展」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・西村 綾乃

初公開の猫のミイラ 匂いの再現も

初公開された猫のミイラ(国立科学博物館蔵)【写真提供:国立科学博物館】
初公開された猫のミイラ(国立科学博物館蔵)【写真提供:国立科学博物館】

 これまでは内棺の装飾などから生前の姿を想像していたミイラ。今回のCTスキャンを使用した解析で古代エジプト人の生活や健康状態、病歴を調査したところ、信仰や葬儀儀式、日常の慣習についても明らかになりました。

「現代病」と言われるアテローム性動脈硬化症の症状が見られたミイラもあり、この病気が古代エジプトの時代から存在していたことが判明した例もありました。

 他、第2会場ではエジプト人が大切にしていたとされる「猫」のミイラを初公開。これは冒険家の蜂須賀氏がエジプトで入手し、持ち帰ったものとされています。鳥類学者だった蜂須賀氏は、1922年に発掘されたツタンカーメン王の墓を訪問した初めての日本人としても知られています。

 帰国後に国立科学博物館に寄贈された同ミイラは、幅3センチ・長さ25センチほどの筒状になっており、筒の先端には猫の顔が装飾されています。

 世田谷区から訪れていた20代の男子学生は「ミイラの内部に護符が備えられていたり、死者を大切にする思いが伝わってきました。骨盤で性別判断や死因が分かるなど、CT技術のすごさに驚きました」と目を丸くしていました。

【会場】国立科学博物館(東京都台東区上野公園7-20)
※入館にはオンラインによる事前予約が必要です
【会期】2021(令和3)年10月14日(木)~2022(令和4)1月12日(水)
【開館時間】午前9時~午後5時(入場は午後4時半まで)
【休館日】毎週月曜日、12月28日(火)~2022年1月1日(土)
※12月27日(月)、1月3日(月)、10日(月・祝)は開館
【観覧料金】一般・大学生2100円、小・中・高校生600円
【問い合わせ】ハローダイヤル 050-5541-8600

(Hint-Pot編集部・西村 綾乃)