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どうぶつ

車いすを乗りこなし…天国から今も勇気を届ける元保護犬 教えてくれた大切なこととは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

ルーさんが教えてくれたこと 多くの人に勇気を与え続けている

「寝たきりでも歩けなくてもね、笑顔でいると良いことがいっぱいあるんだよ」【写真提供:ルーさんと猫先輩から貰う幸せ(@twenderafiki)さん】
「寝たきりでも歩けなくてもね、笑顔でいると良いことがいっぱいあるんだよ」【写真提供:ルーさんと猫先輩から貰う幸せ(@twenderafiki)さん】

 ルーさんは10歳で重度の多発性変形性脊椎症(ヘルニア)を発症。さらに11歳で平行感覚を失ってしまう前庭疾患、12歳以降は重度の慢性高脂血症や胆嚢内胆泥貯蓄症、左右腎盂の石灰沈着、神経伝達障害など、高齢になるにつれ数え切れないほどさまざまな病に見舞われました。

 そうしてある時、転びながらも懸命に歩くルーさんのため、飼い主さんはいぬ用の車いす購入を決意。用意されたルーさん専用の車いすには、たくさんの愛情と工夫が詰まっていました。

「業者さんには定期的なメンテナンスに加え、バンパーの取り付けやフレームを強化して貰うなど、プロ目線でのカスタマイズをお願いしていました。一方、自宅でも日々変化していく体の症状に応じてカスタマイズが必要でした。徐々に自力で首を支えることができなくなってきたので、突っ張り棒を使って頭を置くためのクッションを置く台を作ったりも。その後、さらに首の力が落ちて突っ張り棒が湾曲してしまい、頑丈な人間用の杖を両脇に取り付け、以前よりしっかりしたクッションを固定したりもしました」

 他にも股ずれをしないよう緩衝材やタオルを巻いたり、体や足を傷付けてしまわないよう服を着せたりブーツを履かせたり……。ルーさんの状態に合わせ多くの工夫が必要でしたが、「車いすでお散歩、お食事、排泄(圧迫排尿含む)をしていたので、車いすなしで体の大きいルーさんを支えるのはかなり厳しかったと思います」と、その重要性を語ります。

 いつしか歩くこともままならず、ルーさんは寝たきりに。それでもルーさんは、飼い主さんの愛が詰まったこの車いすにまたがると、4本の足を動かしてとことこと歩き回りました。主治医すらも驚かせたその様子がツイッターに投稿されると大反響に。10万件以上の“いいね”を集めています。

 またリプライ(返信)欄には、「力強さに心震えます!」「頑張れ! 頑張れ!」「私もこの子に負けないように生きていきます」など、感動の声が殺到。さらに「うちの子も老犬で自分で立ち上がれないことがしばしばの介護初期。大変参考になります」といった声や車いすについて質問する人なども。ルーさんの生き生きとした奇跡的な姿は、多くの人に勇気を与えています。

 残念ながらルーさんはこの投稿の少し前、天寿を全うし天国に還りました。けれど、今でもルーさんは飼い主さんやたくさんの人の心の中で生き続け、たくさんのことを教えてくれています。その一つは、飼い主さんがそばにいるとつらくても笑顔を浮かべ、見つめてくれた姿が教えてくれたことです。

「寝たきりでも歩けなくてもね、笑顔でいると良いことがいっぱいあるんだよ」

 たくさんの傷を負い、病と闘ってきたルーさん。一緒に過ごす上で飼い主さんが気を付けてきた3か条を、最後に教えていただきました。

「たくさん声をかける、いつも笑顔で接する、『その時』を大切にすること。食べることや眠ることを忘れ、これ以上無理と思うくらい限界まで頑張ったつもりだけど、やり残した感が出てしまうのが介護なのかな……と。やっぱりその時を全力で楽しむことが大切なんだとつくづく思います」

 ルーさんとの幸せいっぱいの生活や老犬介護のヒントは、今でもツイッターやインスタグラム(ru_dog_rudy)で見ることができます。老犬の飼い主さんはもちろん、ペットがいない人にも何らかの学びがある貴重な記録です。

○取材協力:ルーさんと猫先輩から貰う幸せ(@twenderafiki)さん

(Hint-Pot編集部)