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夫と死別した女性が60代で移住を決意 瀬戸内の小島で見つけた第2の人生の過ごし方

公開日:  /  更新日:

著者:中野 裕子

多香子さんが暮らす中島の風景【写真:中野裕子】
多香子さんが暮らす中島の風景【写真:中野裕子】

 コロナ禍で地方移住や2拠点生活が注目されています。豊かな自然の中、きれいな空気や水、緑に囲まれた暮らしは理想的にも思えますよね。中でも、瀬戸内海の島は気候が温暖で、海も山もあり風光明媚。憧れる人は少なくないでしょう。実際の移住者の暮らしはどうなのでしょうか。

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昨年度の移住者数は過去最高に! 一番人気は松山市中心部

 愛媛県の発表によると、昨年度の移住者数は過去最高を記録した(転勤や結婚などを除く。各市町の転入手続き時のアンケート調査結果などに基づくデータ)。その数は2460人で、前年度比は29%増。そのうち4人に1人が東京圏からで、移住者全体の5割超が20代から30代だという。

 一体なぜ、愛媛に移住する人が増え続けているのだろうか。愛媛県への移住をサポートする地域団体「えひめ移住コンシェルジュ」の板垣義男さんによると、PR活動に力を入れたことが大きな要因ではないかという。

「愛媛県では7~10年前から移住促進に少しずつ力を入れ始めました。実際にえひめ移住コンシェルジュの設置や東京・大阪での相談会開催などを行い、都市部でのPRや露出が増えています」

 板垣さんによると、愛媛県内の移住先として一番人気なのは、県庁所在地である松山市。特に市内中心部に惹かれる人が多いという。一方、2番人気の今治市には市街地への移住者が一定数いる一方、島しょ部を選択する人も少なくないようだ。しまなみ海道の終点になっていることもあり、瀬戸内海への憧れをもってやって来る人が多いという。

 では、実際に移住をすると、どのような生活が待っているのだろうか。松山市に属する小島、中島へと4年前に移住した60代の多香子さん(仮名)から、移住を決心した理由や暮らしの実態を聞いた。