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からだ・美容

「羊を数える」はなぜ逆効果なのか? 眠れない時すぐに試したい入眠法6選

公開日:  /  更新日:

著者:関口 裕子

教えてくれた人:西谷 綾子

冷やす・温める…入眠をスムーズにする6つの方法

 では、一体どういう方法なら入眠効果が期待できるのでしょうか。ぜひお試しいただきたい6つの入眠法をご紹介します。

1. 大脳を冷やす
 脳も内臓と同じで、温度が上がっていると寝付きにくくなる傾向があります。脳の温度が上昇するのは、スマートフォンやテレビなどの画面を見ている時などです。上昇に合わせて深部体温も上がるため、深く眠ることができない状況になります。

 そういう時は“物理的に冷やす”ことが効果的。氷枕などを使って耳から上を冷やしてみてください。眠る直前までパソコンで仕事をしていたり、考えごとが止まらなかったりする場合も試してみてください。

2. 足首を温める
 足首を温めることによって、深い睡眠に入りやすくなります。お風呂はシャワーだけという方も多いとは思いますが足元が温まりにくいので、お風呂上がりに足首を温めるように心がけてみましょう。さらにレッグウォーマーなどを履いて保温すると、足の裏からの放熱をサポートしてくれるため高い効果が期待できます。

 自律神経の働きを強化するため、お風呂上がりに冷水を使うことも効果的です。ふくらはぎにお湯と冷水を3回程度、左右交互に浴びせてみましょう。質の良い睡眠につなげるなら、最後はお湯で終わった方が良いようです。

3. 百会のツボをマッサージする
「百会(ひゃくえ)」とは“眠りのツボ”。親指をこめかみに当てて手で頭を包むようにした時、頭頂で両手の中指がちょうど合わさるところにあります。ここをマッサージすることで、自律神経を整える効果が期待できるでしょう。疲労回復やリラックス、質の良い睡眠をサポートしてくれるだけでなく、朝の目覚めも良くなるのでおすすめです。イライラも解消できる“ミラクルなツボ”ともいわれています。

4. アロマオイルを使う
 鎮静やリラックス、バランス調整に効果のあるラベンダーやスイートマジョラム、ローズゼラニウム、ベルガモット、クロモジ、ヒノキ、スギなどを選びましょう。自分の状態に合わせて、落ち着く香りを選んでください。ただし、妊娠中や病気治療中の人、子どもなどが使用する際には注意が必要な場合もあります。まずは医師に相談し、安全を心がけてください。

5. 心地の良いものを触る
 タオルなど触り心地の良い素材を触りながら眠るのもリラックス効果があり、入眠意識を作りやすくなります。私の場合はクッションです。荷物は増えますが、旅行や入院の際には必ず枕とクッションを持参しています。

6. 10秒呼吸法
「10秒呼吸法」で副交感神経を優位にしましょう。まず、姿勢を正して「1、2、3」と数えながら鼻から息を吸い、「4」で止めます。そして「5、6、7、8、9、10」と数えながらゆっくりと吐き出すだけでOK。お風呂上がりの眠る1時間前、目を閉じて3セット行います。リラックス効果と質の良い睡眠が期待できますよ。

(関口 裕子)

西谷 綾子(にしたに・あやこ)

1986年4月4日、鳥取県生まれ。小学校3年生からバスケットボールを始め高校時代にはインターハイ・ウィンターカップ3年連続出場。モデルの仕事でランニングと出合い、2009年から本格的なトレーニングを開始。10年に初フルマラソンで完走し、16年の東京マラソンで3時間1分32秒という自己ベストを記録した。怪我をしないランニングライフを推奨した講習会や、睡眠改善インストラクターの資格を生かした「上手に寝て、健康になる」講演会を開催中。