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からだ・美容

PMS(月経前症候群)で眠すぎる…少しでも軽減できる睡眠法は? 寝だめはNG

公開日:  /  更新日:

著者:関口 裕子

教えてくれた人:西谷 綾子

黄体期のつらさを軽減させるには 眠さは“寝だめ”で解消できない!

 黄体期のつらさを和らげるには、以下の方法があります。

・仙骨(おしりの真ん中にある逆三角形の骨)を温める
・就寝1時間半前に入浴
・日が落ちたら照明をしっかり暗くする
・お酒を飲みすぎない
・ストレッチやマッサージで体をリラックスさせ、副交感神経を優位にする

 朝の二度寝がやめられない時は、その有効性を自己チェックしてみましょう。二度寝をした後にすっきり感があれば、量的な睡眠不足のサイン。普段から5分、10分でも早寝をして、累積睡眠時間を増やすように意識してください。また、二度寝の後に体のだるさを感じる場合は、1度目の目覚めで睡眠自体は終わっているので、思い切って体を起こして座ってみましょう。

 また、平日と休日の起床時間が3時間以上違うのも、不調の原因になるといわれています。毎日揃っているほど良いのですが、いきなりは難しいもの。起床時間がずれるなら、まずは3時間以内を心がけましょう。

 眠りのホルモンは、脳に光が届いてから子どもは14時間後、大人は16時間後に分泌し始めます。暗いまま眠ってしまうと、夜の入眠時間も必然的に遅くなり、月曜日が憂鬱になることも。休日に二度寝、三度寝をする場合は、カーテンを開けて部屋を明るくしてください。カーテンを開けた状態で眠ると、目を閉じていても網膜から光が入ってくるので、脳に光が届きリズムが崩れにくくなります。

 また、黄体期の眠さを“寝だめ”で解消はできません。睡眠をためておくことはできないとされているからです。むしろ二度寝、三度寝をしたせいで頭がぼうっとしたり、だるさを感じてすっきり感が得られなかったりという経験をした人が多いでしょう。

 質の良い睡眠は、眠りが深くなる最初の3時間が重要です。この3時間に深い睡眠が取れなければ、どれだけ長く眠っても疲労回復の効果は期待できません。だらだら眠るのは余計に疲れが溜まるだけ。それなら昼寝をするか、夜に早寝をした方が効果的ですよ。

(関口 裕子)

西谷 綾子(にしたに・あやこ)

1986年4月4日、鳥取県生まれ。小学校3年生からバスケットボールを始め高校時代にはインターハイ・ウィンターカップ3年連続出場。モデルの仕事でランニングと出合い、2009年から本格的なトレーニングを開始。10年に初フルマラソンで完走し、16年の東京マラソンで3時間1分32秒という自己ベストを記録した。怪我をしないランニングライフを推奨した講習会や、睡眠改善インストラクターの資格を生かした「上手に寝て、健康になる」講演会を開催中。