「助けてください」と言わんばかりのウルウルおめめにノックアウト

　動物病院をめぐるさまざまな反応は、いぬの飼い主さんなら“あるある”かもしれません。でも、こうしてビフォーアフターの写真で見ると、やはりかなりのドラマであることが分かります。オルカちゃんの豊かな表情とリアクションもそう思わせる一因でしょう。

　飼い主さんが最初に見たオルカちゃんは、他の柴犬とドタバタ暴れてたそう。最初はじゃれていると思ったそうですが、よく見ているとどうも仲があまり良くない雰囲気。しかも相手の体が大きかったため、勝てずに倒されては起き上がっていたそうです。飼い主さんはしばらく見守っていましたが、「強く生きろよ！」と思いながらいったんその場を離れました。

「一度離れたものの、どうしても柴子（オルカちゃん）のことが気になり、戻って見てみたら相変わらず劣勢。少し遠巻きに『頑張れ！』と見守っていました。するとスタッフさんに『抱っこしてみますか？』と声をかけていただきました。けれども断ってまたその場を離れたんです」

　それでもやっぱり気になり、またしてもオルカちゃんの元へ。そこでついに抱っこしてしまいます。

「『助けてください……』と言わんばかりにウルウルした目で見上げられたものだから、『これが運命ってやつか』と観念しました。いぬは長年飼いたかったのですが、自営業だしお留守番させてしまうだろうし、家族は他界して一人暮らしなので、寂しい思いをさせてしまうのではないかとなかなか飼えずにいました。でも、オルカと出会って『寂しい思いはさせないように努力しよう』と腹をくくりました」

　このウルウルしたおめめは、困り顔に見えるおかおと合わせてオルカちゃんのチャームポイント。柴犬らしいシャープさに、どこかほんわかできる要素が絶妙にミックスされています。昨年10月に1歳を迎えたばかりのオルカちゃん。これからも元気いっぱいにさまざまな表情を見せてほしいですね。

（Hint-Pot編集部）