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仕事・人生

高卒時は大学進学せず…その後に公認会計士試験一発合格した女性の頑丈マインド

公開日:  /  更新日:

著者:柳田 通斉

インターネットで確認した合格…家族で「あったー!」

大場睦子さんが駆け出しの頃【写真提供:大場睦子】
大場睦子さんが駆け出しの頃【写真提供:大場睦子】

「母と双子の妹と一緒に自宅で見ました。そして、番号を見つけて、『あったー!』と叫んで泣きました。母も妹も涙を流して喜んでくれました。私の場合、学歴、年齢的なところで、諦める理由はたくさんありましたが、それでも続けられたのは自分を信じていたからです。これは、目標を達成するために必要なことだと思います」

 凄まじい努力で念願を叶えた大場さんは翌年4月、「有限責任あずさ監査法人」に入社。在籍した4年間で国内上場企業やIPO準備会社の監査などを経験し、退社後の18年6月に「大場睦子会計事務所」(現在の「スターチス税理士法人」)を立ち上げました。

 そして、「株式会社JTOWER」の社外常勤監査役に就任。21年6月からは同社の社外取締役を務め、同年12月には俳優でAI研究者のいとうまい子さんとともに不動産テック企業「株式会社タスキ」の社外取締役にも就任しました。さらに「PicoCELA株式会社」の社外監査役にも就任しています。

「公認会計士は女性であっても対等に見てもらえる資格であり、甘えも許されません。それは私の性に合っていますし、やりがいを感じています。社外取締役は、取締役会が適切に進められ、意思決定がされているかを見ていく立場で、公認会計士としての知識と経験を生かせるようにしています。就任して約2か月ですが、タスキの方々は知識が豊富ですし、ガッツと熱意を感じます。いとうさんともご一緒できて光栄ですし、これからしっかりと貢献していきたいです」

18歳からの選択に間違いなし…両親は常に「応援する」

 キャリアは約8年に達しましたが、大場さんは今も勉強を重ねています。税理士の業務も兼ね、関連する法律も変化していくためだそう。ただ、息抜きを入れる余裕もできたようです。

「友人と交流したり、妹とごはんにも行ったりする時間はできてきました。テレビのお笑い番組も好きです」

 最後に18歳から続いた“選択”に間違いはなかったかを聞いてみると、大場さんは「ないです」と即答しました。

「それは自信を持って言えます。いろんな経験ができたからこそ、接するお相手のことも考えられるようになったと思います。両親は私の意志を尊重してくれ、その度に『いいじゃない。応援するよ』と言ってくれましたし、姉と双子の妹もそばで励まし続けてくれました。一日の勉強を終えて、私はよく『今日も頑張ったから褒めて~』と言って、2人に甘えていました(笑)。こうした支えがあって、今の自分があります。今後も感謝を忘れず、自分が何をすべきか、何をしたいのかを考え、社会に貢献していきたいです」

 大場さんの座右の銘は、「『最高の人生だった』と言って笑って死にたい」だそうです。自分の思いにまっすぐな歩みを思うと、この先にも驚きの展開があるのでは……。そんな気がして仕方ありません。

◇大場睦子(おおば・むつこ)
1986年5月19日、千葉県生まれ。千葉県立小金高校を卒業後、美容系の専門学校に入学。2007年4月からエステティシャンの仕事に就くが、08年10月からは信用金庫で勤務。24歳だった11年4月に早稲田大学商学部3年に編入学。在学中の13年11月に公認会計士試験合格、14年3月に卒業。同年4月に「有限責任あずさ監査法人」就職、18年6月に独立して「大場睦子会計事務所」設立。昨年10月20日には同社を「スターチス税理士法人」に社名変更。家族は両親、姉、双子の妹。

(柳田 通斉)