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仕事・人生

地方局女子アナが「アナ再生工場」を作るまで 企業成長を後押しした“発想の切り替え”

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・佐藤 直子

“発想の切り替え”で事業が軌道に 自身の役割も変化

 のちに多くのアナウンサーが所属するようになった時、“発想の切り替え”は「正しかった」と再確認することに。

「仕事依頼がリピートされる人と、1回で終わる人が出てきたんです。その差は何か聞いてみると、自分を前面に出す人に比べ、相手のためにいかに役立てるか考えている人には、何度も依頼が入りました」

 求められなければ、宝の持ち腐れになってしまうというわけです。そうして司会やアナウンサーとしての仕事をこなしながら、企業向けの話し方研修をスタート。すると、少しずつ会社として前に進み始めました。

 たった1人で立ち上げた会社でしたが、2年目には樋田さんに共感する女性アナが5人加入。当初は「アナ7割、経営3割」だった自身の役割を、次第に「アナ3割、経営7割」に向けてシフトさせていきました。

出産を機に「次の世代に役立つことをしたい」という思いが

 また「伝える力」に魅力を感じ、生涯アナウンサーを続けたいと考えていた樋田さんですが、出産を機に新たな価値観が芽生えました。「次の世代に役立つことをしたい」という思いから誕生したのが「キッズアウナウンサー体験教室」です。

「子どもの頃から話すことに自信があれば、挑戦する行動や人間関係が変わってくるので、自信を持つ機会を作ってあげたいなと。実際に講座を受けた後に子どもたちが目をキラキラさせながら喜んでくれたのを見て、そこに意味があるなと思いました」

 この経験を通じ、自分がアナウンサーでいることにこだわるよりも、「伝える力が大事」と世の中にアナウンスすることがミッションだと実感。「会社の土台を作るのが私の役割。華やかな世界への未練はありませんでした」と笑顔を浮かべながら、言葉を続けます。

「これも集まってくれたメンバーのおかげなんですよ。私1人だけだったら、自分がいただいた案件をこなすだけ。運良く私の思いに賛同してくれるメンバーが増え、実現しようとすることを一緒にやってくれる。私が戦略を立てて方向性を示す側に回ることで、より多くの価値を世の中に出せる状態になったのです。現場で生き生き働けるように活躍の場所を作ることが社長の役割だと、みんなに気付かせてもらいました」