仕事・人生
地方局女子アナが「アナ再生工場」を作るまで 企業成長を後押しした“発想の切り替え”
公開日: / 更新日:
「アナウンサー再生工場」となった「トークナビ」
「トークナビ」に所属するスタッフは現在57人。同社では「Cred」と題した10の行動指針を掲げており、その中でも樋田さんは「スピード感」と「最高の成果」を実践してほしいと願っているそう。
「『スピード感』には『常に最先端をすすむアナウンサー集団として、素早く最善の選択をします。』という説明が添えられていますが、スピード感を持ってお客様の役に立つことを自ら考え提示できるようになってほしいと思います。
そして『最高の成果』を説明する『チャレンジ精神と向上心を忘れず……』という言葉の通り、子育てや家庭を去る理由にせずに、いつまでもチャレンジ精神と向上心を持って生き生きと人生を送ってほしいですね」
このメッセージは、キャリアチェンジやライフチェンジを考えている女性の心にも響くものかもしれません。また、一部の放送業界では、「トークナビ」が「アナ再生工場」とも呼ばれているほど。樋田さんは「キャリアに悩んで入ってきたアナウンサーたちも、顔つきがガラリと変わるんです」と語り、アナたちが新しいキャリアでの活躍機会を見出し、生き生きとしていると続けます。
オンライン研修や女子アナ広報室、女子アナ司会部などサービスの幅を広げると「トークナビ」。同時に、今春から新卒1期生が加わるなど、新たなチャレンジを続けています。「話す力」「伝える力」が持つ魅力を広めるという樋田さんのミッションは、まだ始まったばかりです。
岐阜県出身。高校時代に経験した“ウグイス嬢”で声の持つ魅力を知り、アナウンサーを目指す。2008年、日本テレビ系列RAB青森放送にアナウンサーとして入社。報道番組のお天気キャスターやニュースキャスター、ラジオパーソナリティなど幅広く経験を積む。14年に28歳で独立して上京。1年後の15年に株式会社トークナビを設立し、「声で、未来を変える」をコンセプトに企業研修などを実施しながら「伝える力」の大切さを広めている。一般社団法人「日本アナウンサーキャリア協会」の代表理事も務める。
(Hint-Pot編集部・佐藤 直子)