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家賃20万超!? オーストラリアの高い物価 海外生活希望なら知っておくべき物価水準

公開日:  /  更新日:

著者:守屋 太郎

光熱費や食費、交際費はどうなの?

日系レストラン「やよい軒」のメニュー。塩サバ定食は18.80豪ドル(約1700円)【写真:守屋太郎】
日系レストラン「やよい軒」のメニュー。塩サバ定食は18.80豪ドル(約1700円)【写真:守屋太郎】

 次に家賃以外の費用です。シェアアコモデーションでは、電気代やインターネット料金が含まれていたり、人数で頭割りしたりとさまざまなケースがあります。

 外食費は特に日本と比べて高い印象です。ちゃんとしたレストランなら100豪ドル(約9200円)前後から。フードコートでも飲み物込みで15豪ドル(約1400円)程度。日本の定食店ではサバ塩焼き定食が18.80豪ドル(約1700円)、現地の「一風堂」では豚骨ラーメンが1杯16豪ドル(約1500円)します。パブの生ビールは市内中心部で8豪ドル(約740円)前後です。

 スーパーマーケットで安い食材だけを買って毎日自炊し、一切外食せずにランチも弁当を作るなど、徹底的に切り詰めれば別です。しかし、そうでもしない限り、飲食費や交際費は最低でも合計1200豪ドル(約11万円)程度は必要となるでしょう。

 交通費はシドニーの場合、10キロ程度離れた郊外から中心部の学校や仕事場に週5日、電車やバスで通うなら1週間25豪ドル(1か月約9200円)以上。また、通信費は安くてデータ量の多いプリペイドSIMが充実しています。日本から持ち込んだSIMフリーのスマホに差し込んで使えば安心です。

 渡航後すぐ自分に合った仕事が見つかるとは限りません。せっかくの海外生活、しばらく仕事をしなくても余裕で暮らせる資金が必要です。前回のコラムで、1年間滞在するなら「最低でも100万円、できれば200万円くらいは用意したい」と指摘しましたが、その理由がお分かりいただけたでしょうか。

 次回は、なぜオーストラリアの物価水準が日本と比べて高いのか。深堀りしていきたいと思います。

(守屋 太郎)

守屋 太郎(もりや・たろう)

1993年に渡豪。シドニーの日本語新聞社「日豪プレス」で記者、編集主幹として、同国の政治経済や2000年シドニー五輪などを取材。2007年より現地調査会社「グローバル・プロモーションズ・オーストラリア」でマーケティング・ディレクター。市場調査や日本企業支援を手がける傍ら、ジャーナリストとして活動中。