からだ・美容
「重いルールは作らない」 57キロ減量に成功した40歳女性のメンタルマネジメント
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「痩せたい」という思いは、性別や年齢を問わず、多くの人が抱いているものでしょう。しかし、実行に移しても自分にとっての理想の体を作り上げられる人は限られているようにもみえます。そこで38歳でダイエットを決意し、2年間で117キロから59.8キロまで大幅減量したというちーさん(40歳)の体験談をご紹介。「重いルールは作らない」というちーさんの方法は、ダイエットの基本に立ち返り、成功へのヒントがいっぱい。また減量の前後で変わったという考え方や周囲との関係性などもお伺いしました。
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体型を気にしないパートナー 減量の目的を見直し
MAX体重は何と100キロ超えの117キロだったというちーさん。物心ついた頃から肥満で、常に「あ~太っているな」という気持ちを抱いていたそう。小学校から高校まではいじめのターゲットになっていたと言います。
「容姿を弄られるなど悪口を言われたり、物をプールに投げられたり、朝来たら机がなかったり……典型的ないじめを受けていました。最悪だったのは『高校ではいじめに遭わないように過ごすぞ!』と決めたのに、小学校で私をいじめていたグループのボスが同じ高校に進学してきて、入学初日からいじめのターゲットにされたことでした。いじめに遭うのはもう慣れっこになってたので逃げるのは得意でしたが、『普通の青春を送りたかった……』とも思います」
ちーさんは当時を「根暗で陰キャを極めていました」と振り返りますが、基本はポジティブ。どこか達観していて、太っていることも「これが自分の人生なんだな」と受け入れていたそう。そのため、38歳で減量を始めるまでは「太っている」ことに危機感も抱いていなかったといいます。
「今回の減量の前になぜか一度だけ、減量してみようとひらめいたことがありました。その時は『パートナーのために痩せる』という取って付けたような理由で始めたのですが、すぐ飽きて失敗に終わりました。パートナーは体型を気にしない人なので、痩せて喜ぶわけでもないし、自分の動機が浅すぎて3日くらいで止めてしまったんです」
ダイエットを1人で抱え込まず、むしろコミュニケーションのきっかけに
しかし、そんなちーさんに真剣にダイエットを志すきっかけが訪れました。それは新型コロナウイルスの感染拡大による、テレワークの導入です。
「動くのが大嫌いだったので、最初の頃は『ひゃっほう!』という感じだったのですが、一週間も経過したら体がやたらと重くなっていることに気付きました。毎日、トイレと机への往復しかしていないことにふと気付き、万歩計を見たところ1日50歩くらいしか歩いてなかったんです。振り返ってみると、通勤がなくなった分を全部睡眠に当てていましたし、食事はカップ麺ばかり……。『さすがにやばくない?』と、命の危機を感じ、ダイエットを始めることにしました」
改めてダイエットを志したちーさんが、まず始めたのは食事内容と体重記録をツイートするための、ツイッターアカウントを作ることでした。そこで、「ちー。@約118kgから半分を目指す!」(@hinatanweb)という名前のダイエット専用アカウントを開設。この理由は、他のダイエッターの人たちとのつながりを持ちたいと思ったからだそうです。
「当初はツイッター上のダイエッターの皆さまの知恵を借りたいと思ったんです。でも、突然人が集まるわけがないので、まずは相互フォローでダイエット仲間を増やすことを目指しました。また、副業でイラストレーターをしているので、ダイエットをする人のアイコンを描く企画なども実施し、おかげさまで初期段階にして200人くらいのフォロワーが集まり、いろんなつながりを持つことができました」